ビタミンB12と死亡リスク

ビタミンB12の血中濃度の増加と疾病リスクや死亡リスクの増加に関する論文が、数多く出されています。

1.相関あり

2020年にFlores-Guerreroらは、オランダの一般集団における死亡リスクとの相関ありと報告しています。

高齢、高血圧、腎疾患、肝疾患とは相関ありで、がんと心血管疾患の発病リスクとは相関なしです。

2018年にMendonçaNらは、高齢者の心血管死亡リスクにおける相関ありと報告しています。

2016年にCapelloらは、入院患者と死亡リスクとの相関ありと報告しています。

2017年にSoohooらは、透析患者と死亡リスクとの相関ありを報告しています。

2008年にSallesらは、高齢者の死亡リスクとの相関ありを報告しています。

2013年にArendtらは、がんの発病リスクとの相関ありを報告しています。

2009年にCorcoranらは、急性炎症時にCRPと共にビタミンB12が上昇することを報告しています。

2012年にSviriらは、重症患者の死亡リスクとの相関ありと報告しています。

1955年に竹内は、肝疾患との相関ありを報告しています。

2011年にSerrajらは、悪性腫瘍、肝疾患との相関ありと報告しています。

2013年にアンドレスらは、悪性腫瘍、肝疾患、腎疾患との相関ありと報告しています。

2.相関なし

2007年のJiaらは、75歳以上の高齢者の死亡リスクの相関なしと報告しています。

2011年にRobinsonらは、高齢者の死亡リスクとの相関なしを報告しています。

2014年にCallaghanらは、肝機能が改善した後のICU入院患者の死亡リスクとの相関なしを報告しています。

2019年にKimらは、動脈硬化の発病リスクとの相関なしを報告しています。

死亡率との関係ではなくて疾患、さらには病態との関係を見ていきます。

2013年のAndresら2003年のErmensらの報告の中身をまとめていきます。

・肝疾患と血清VB12上昇との関係は、肝臓に蓄積されたVB12輸送タンパク質の放出が原因である。

・腫瘍や炎症での血清VB12上昇は、当該細胞に蓄積されたVB12の放出が原因である。

・腎疾患での血清VB12上昇は、尿中の排泄が出来ないために血液中のVB12が蓄積したことが原因である。

これらの病態があって血清VB12が上昇したのであって、血清VB12上昇のために死亡したのではありません。

VB12は毒性の報告はありませんし、経口や筋肉注射での大量投与でも副作用の報告はありません。

5年分が貯蔵されるビタミンなので、貯蔵された細胞が壊れると血中濃度が上がると言うことです。