栄養から見た巨赤芽球性貧血(悪性貧血)

2020年3月7日

赤血球が小さくなる小玉性貧血である鉄欠乏性貧血は有名ですが、逆に大きくなる大球性貧血となる巨赤芽球性貧血(悪性貧血)も少なくありません。

巨赤芽球性貧血の原因は、ビタミンB12または葉酸の欠乏です。

この2つが混ざり合った混合性貧血で、軽度で潜在性の人が多いのではないかと思います。

MCVが95を理想値として見ています。100を超える人は少なくありません。

栄養面から見ていくと、鉄は陸のタンパク質(レバー、赤肉、大豆)に、ビタミンB12は動物性タンパク質に、葉酸は海苔とレバーと野菜に多く含まれています。

主食(米、パン、麵)の精製糖質ばかり食べていると不足してきます。

ビタミンB12と葉酸は、DNAの合成に補酵素として関与しています。

ビタミンB12や葉酸が不足すると、DNAの合成障害が起こります。

DNAの合成は、細胞の格内で行われますが、最も細胞分裂の盛んな骨髄での赤血球の成熟に障害が出てきます。赤芽球の格内でのDNA合成が十分に行われると脱核が起こり、網赤血球から成熟赤血球へと成長していきます。

DNAの合成障害があると、この過程が障害されて大きな赤血球が出来てしまい(巨赤芽球)、相対的に成熟した赤血球の数が減って貧血となります。

症状としては他の貧血と同じで、疲れやすい、息切れなどです。

その他には、舌乳頭の萎縮、発赤を伴うハンター舌炎や知覚障害が起こります。

一般的な検査は、血清ビタミンB12、血清葉酸、血清ホモシステインの測定です。

治療はこれらのビタミンの補充ですが、ビタミンB12欠乏では筋注などの非経口投与を検討する必要があります。