PMDD(月経前不快気分障害)

月経に関係した乳房の張りや身体のむくみ、イライラ、眠気、倦怠感などの身体的および精神的症状をPMS(月経前症候群)と呼びます。

特に月経に関連して精神症状が強く出るものをPMDDと呼びます。

「月経の前だけうつになってしまう」人たちのことです。不眠も特徴的な症状です。

逆に言えば、月経後の1週間には精神症状を認めないのがPMDDです。

月経に伴って中枢から末梢まで様々なホルモンが動きます。この時に中枢のセロトニン系ニューロンが影響を受けて、PMDDではうつや不眠が出てきます。

投薬を、月経開始日の2週間前から月経開始日までだけ行う間欠的治療も可能です。

一般的な治療薬としては、SSRI、ピル、漢方薬があります。

ピルの作用機序は、卵胞ホルモン+黄体ホルモンの合剤を適切な時期に服用することによって、視床下部にネガティブフィードバックを掛けて、末梢および中枢のホルモン動態を安定させることによります。

栄養面からの治療では、セロトニン系のサプリで間欠的治療(月経前2週間から月経開始まで)を行う方法があります。

ナイアシンアミド、トリプトファン、5-HTP、メラトニンによる治療です。

この治療は、大元のタンパク質が充足していること、代謝に関係するビタミンとミネラルが不足していないことが前提になります。