多発性硬化症は自己免疫疾患

多発性硬化症(Multiple Sclerosis; MS)は、何らかの免疫異常によって中枢神経のさまざまな部位に脱随が繰り返し引き起こされて、視力障害、感覚障害、運動麻痺などさまざまな神経症状の再発と寛解を繰り返す、厚生労働省が指定する難病のひとつです。

衛生環境の改善に伴って、発症率が急激に増えています。(衛生仮説)

中枢神経髄鞘抗原を標的とした自己免疫疾患と考えられています。

この中枢神経髄鞘抗原に対する自己反応性リンパ球が存在しており、上気道炎などのストレスに反応して、自分を攻撃する免疫応答を繰り返して発症します。

他の自己免疫疾患と同様にTh1細胞、TH17細胞系が亢進し、Treg細胞系が抑制されています。

他の現代病と同様に、衛生環境を逆行させる自然療法が有効です。

また他の現代病と同様に、糖質過剰、リーキーガット、有害ミネラルの蓄積、腸内フローラの乱れ、腸カンジダ症などが背景に合併している可能性があります。

疫学的に、緯度が高いほど、多脂魚の摂取が少ないほど発症率が高く、ビタミンD欠乏と関連しています。→ビタミンD摂取が重要です。

喫煙との関連も指摘されています。これは体内にカドミウムが蓄積して、亜鉛不足になっていることを示唆しています。→デトックスが有効です。

また喫煙は酸化ストレスとも関連していますので、抗酸化物質(ビタミンC、ビタミンE、ファイトケミカルなど)の摂取が有効です。

小児期のEBウイルスなどの感染との関連も指摘されています。これは、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群の仮説と同じです。→自然療法が有効です。

欧米での発病が極端に多いですが、これは人種による遺伝素因の関係と、欧米での高容量の食塩消費との関連が指摘されています。→減塩が有効です。