リズミックムーブメントと栄養

赤ちゃんが自然に行う動きは、脳の発達にとって必須のものです。

リズミックムーブメントとは、赤ちゃんが自然に行う動きを元にした発達障害の改善のための運動療法です。

その方の運動発達の段階に応じた様々な運動や感覚刺激のプログラムがあります。

創始者のハーラルド博士は、栄養療法の重要性を非常に強調されています。

The Rhythmic Movement Method: A Revolutionary Approach to Improved Health and Well-Beingから、内容を一部抜粋します。

未熟児、出産時の脳損傷、遺伝的要因、予防接種、携帯電話からの電磁界や電子レンジ、食物不耐性、毒性、病気などが子供の運動発達に影響を与える可能性があります。

そのような要因は、乳児の運動発達の重要なステップをスキップする原因(原始反射を統合出来ない)となり、運動発達と脳の成熟を妨げます。

養育者からの刺激の欠如、触覚または前庭の刺激なしで放置しておくこと、または床の上を動き回るのではなくベビーシートで長時間を過ごさなければならないことも、脳が適切に成熟するのを妨げます。

これらの様々な自閉症の原因の中で最も重要なものは、脳の炎症です。

ネグレクトなどによる生育歴における運動・感覚刺激の不足は、脳の炎症ほど重要ではありません。

脳の炎症については、①小脳における免疫応答の問題が指摘されています。

その他には、②抑制性神経伝達物質のGABAが不足して、興奮性神経伝達物質のグルタミン酸が過剰であることです。(グルタミン酸からGABAへの代謝が出来ないこと)

このために周囲からの刺激や食物の刺激に対して、興奮した脳を鎮静することが出来ません。

発達障害におけるこの脳の炎症の原因としては、食物(グルテンとカゼイン)、ワクチン、電磁波、有害ミネラルが考えられます。

グルテン関連疾患では、小脳と前頭前野の機能不全を起こし、運動障害に加えて、発語障害や失読症の原因となることがあります。

グルテンとカゼインは、恐怖麻痺反射(胎生期に統合される原始反射のひとつ、身体を守るための固まる動き)を引き起こし、グルタミン酸を蓄積して脳の炎症を起こします。

グルテンフリー・カゼニンフリーダイエットは、恐怖麻痺反射を統合(卒業)するために重要です。

小麦や乳製品によって腹部症状のない人も、グルテンやカゼインによって腸粘膜の平坦化を起こして、ミネラルやビタミンなどの栄養素の吸収の妨げている場合があります。

グルテンやカゼインの標的は、最終的には腸ではなく、脳神経だと考えられています。

私はまずグルテンフリー・カゼインフリーダイエットを指導して、その後にリズミックムーブメントを勧めますが、食事療法だけで発語が改善することがよくあります。

グルテン関連疾患の子供は、ほとんどがグルテン中毒であり、パスタやパンを好みます。

刺激に敏感であったり、非常に恥ずかしがり屋であったり、暗闇を恐れる子供はグルテン過敏症のことが多いです。

ハーラルド博士の記述からグルテンフリー・カゼインフリーダイエットに関する考察

1.妊婦において特に重要である。

2.発達障害の症状改善だけでなく、恐怖麻痺反射と関係すると言われる不安、緊張症状に有効である可能性がある。

2001年にAddoloratoは、グルテンフリーダイエットで不安症状が減ることを報告しています。