腸活の基本はGFCF

腸内細菌叢が心身に大きな影響をもたらすことが明らかにされていますが、腸活とはこの腸内フローラを改善していくことです。

腸活のために食物繊維を摂る話を記事にしましたが、腸活の基本はグルテンフリー・カゼインフリーダイエット(GFCF)です。

小麦に含まれるグルテンと乳製品に含まれるカゼインは、オピオイド様ペプチドに変化することが知られています。

オピオイド鎮痛薬は、がん痛や慢性疼痛に対し、一般的な鎮痛薬が効かないときに用いられます。 強力な鎮痛作用をもつ半面、副作用として頑固な便秘を起こしやすいのが難点です。 これをオピオイド誘発性便秘症と言います。

オピオイドペプチドは消化管を麻痺させて、大腸の蠕動運動を遅らせて便秘にするだけでなく、小腸の蠕動運動を遅らせて下痢になる場合もあります。後者がSIBOです。SIBOではタンパク質ではなく、糖質のフラクタン、ガラクトースが問題になります。

小麦製品と乳製品に含まれる糖質とタンパク質の両方が排便に大きく影響してきます。

グルテンから消化されて作られたグルテンエキソルフィンとグルテオモルフィンと、カゼインから消化されて作られたカソモルフィンはオピオイドペプチドであり、便秘を招くことが多数報告されています。(2015年のSadeghiら2018年のSahinら2014年のDalzielら

小麦製品・乳製品は便秘の原因にも、下痢にも原因になり得ます。

小麦製品と乳製品はすべての消化管を麻痺させるので、SIBOやオピオイド誘発性便秘だけでなく、逆流性食道炎や機能性ディスペプシアの原因にもなります。

小麦製品、乳製品による消化器全体への影響は、副交感神経優位となる安静時の消化器の動きを抑制します。

腸活の前提となるのが、副交感神経による上から下への自然な消化管の動きです。

また、小腸の腸漏れ症(リーキーガット)の主な原因となるのが小麦製品と乳製品です。

リーキーガットも腸内フローラの乱れ(ディスバイオシス)の原因になります。

まずは小麦製品と乳製品を出来るだけ減らすことが(GFCF)、腸活の基本です。