片頭痛にマグネシウム

片頭痛の発病メカニズムとしては、血管痙攣説、神経説、セロトニン説などが提唱されていますが確定はしていません。

前兆として、閃輝暗転が出現することが知られています。

食物との関係では、血管収縮に関係する食品成分によって誘発されることが知られています。

チラミンは、食物中のタンパク質(必須アミノ酸のチロシン)が微生物によって副経路で代謝されて腐敗アミンとして産生されます。

赤ワイン、チーズ、漬け物、発酵食品、燻製、チョコレートやココアなどのカカオ製品などに含まれています。

グルタミン酸ナトリウムは、味の素が有名ですが、うまみ調味料として中華料理をはじめ、多くの料理で使われています。

1960年代のアメリカで、中華料理を食べた後に、眠気、顔面の紅潮、掻痒感、頭痛、体の痺れそして軽度の背中の無感覚などの症状が見られました。これらの症状の大部分は悪化することはなく、しばらくすると消失するというものでした。この症状は「中華料理店症候群」という呼び名がつけられました。

興奮性アミノ酸のグルタミン酸ナトリムの大量摂取による神経系の興奮症状と考えられています。

治療は、グルタミン酸をGABAに代謝する際の補酵素のビタミンB6の大量摂取です。

硝酸塩は、ハムやベーコンなどの防腐剤として使われています。

その他には、小麦製品に含まれるグルテンも片頭痛を誘発することが知られています。

2006年にCrawfoldが、片頭痛に対して、マグネシウムとビタミンB2(リボフラビン)の有効性を報告しています。

マグネシウムはカルシウムに拮抗して天然のアンタゴニストとして作用して、血管を拡張させます。

1996年にPerkeitらは、片頭痛に対する経口マグネシウム剤の有効性を報告しています。