果物を摂るほど痩せる話

2021年3月8日

「糖質制限をしているので果物は食べていません」と言われる方がおられます。

果糖(フルクトース)は代謝経路は、①ブドウ糖(グルコース)になる経路、②クエン酸回路に入ってエネルギー代謝を行う経路、③クエン酸回路を通り抜けて中性脂肪になる経路の3つです。

果物を大量に摂取すると、グルコースになる経路、クエン酸回路も飽和して、中性脂肪になって太りそうですが、そうはなりません。

大量に摂取した場合は、果物では体重減少、100%フルーツジュースではまず問題ありませんが、それ以外の甘い飲み物は体重が増えます。

■果物と体重の関係

果物を消費するほど体重は減少し、この関係性は、年齢、性別、身体活動レベル、および毎日の主要栄養素の消費量を考慮した後も有意なままであると報告されています。(2010年、Schroder)

野菜と果物の摂取頻度と種類が多いほど、体重減少する傾向があることが報告されています。(2013年、Ajadaniら)

野菜と果物の摂取量を増やすほど、体重とBMIを軽減出来る、特にこの関係は、ベリー、柑橘系の果物、緑の葉野菜で最大であることが報告されています。(2019年、Wangら)この理由は、繊維含有量と血糖負荷に基づいて、そのような有益な効果があると考察しています。

小活:果物を摂るほど体重は減少します。

■100%フルーツジュースと体重、砂糖で甘くしたジュースと体重の関係

100%フルーツジュースの消費は、1歳から6歳の子供の体重増加と関連していましたが、それ以上の年齢の子供の体重とは関係していませんでした。(2017年、Auerubach)

100%のフルーツジュース消費量の増加は、閉経後の女性の少量の長期的な体重増加と関連していることが報告されています。(2018年、Auerbachら)

また砂糖で甘くした飲料では体重増加、果物では体重減少と相関していました。

砂糖で甘くしたジュースによって、体重増加と2型糖尿病のリスクが上がることが報告されています。(2004年、Schulzeら)

幼児での100%フルーツジュースの消費は、2歳では肥満と関係していましたが、4歳と5歳では体重増加に関与していませんでした。(2016年、Scheffelryら)

小活:100%フルーツジュースは幼児の体重増加と関係しますが、それ以上の年齢の体重にはほとんど影響しません。生100%フルーツジュース以外の砂糖で甘くしたジュースは、体重が増加します。

果物の主要な栄養素は、果糖、食物繊維、フィトケミカルの3つです。果糖はゆっくり吸収されて、小腸や肝臓で素早く代謝されます。これは果糖がブドウ糖に比べて高い酸化ストレスを持つため、そのまま果糖の形で体内に留まるとダメージを受けるからです。元々類人猿の頃は堅実食が主食だったので果糖の代謝はお手の物です。果物の中でベリーと柑橘類が体重減少に有意なのは、果糖の量が少なく、食物繊維が多いからです。ジュースにすると食物繊維が減るので、果糖の吸収スピードが上がり、相対的に果糖の量も多くなるため、果物の体重減少効果が薄れます。食物繊維そのものは、天然の食物繊維も食物繊維サプリメントでも体重減少の効果がありますので、それも影響します。生100%フルーツジュース以外のジュースは論外となります。