人類の身長が伸びてきた理由

日本人の平均身長、平均体重は戦後徐々に高くなってきています。

これは日本に限らず世界的な現象で、栄養が良くなったことが原因であるとも言われています。

身長に最も関係する栄養素はタンパク質です。人体は水以外は、ほとんどタンパク質で作られていますので。

年代別の日本のタンパク質摂取量を見てみると、増えている訳ではありません。

そうなると平均身長、平均体重が高くなる理由は、ズバリ抗生物質です。

出産後すぐに淋病の母子感染を防ぐために抗生剤が使われることをはじめとして、乳幼児期の感染症に対して抗生剤が何度も使われることが一般的です。

間欠的な抗生剤の使用によっても、腸内フローラが変化して、子供を大きくさせることが報告されています。

もうひとつの大きな問題は、残留抗生剤の問題です。

畜産業においては、家畜に抗生剤を投与すると太ることが1942年に報告されて以来、爆発的に抗生剤が家畜に投与されています。

20世紀末では、世界で使われる抗生剤の半分は食肉用、養殖魚用でした。

家畜や養殖魚を食べると残留抗生剤を摂取する可能性があり、それによって腸内フローラが変化して、高身長、高体重になる可能性があります。

子供の成長と肥満が腸内フローラの多様性の低下と関係していることも報告されています。

この抗生剤による腸内フローラの変化が、身長の話だけでなく、現代病の話に繋がって行きます。