ミネラルと肥満の関係

3000人以上の米国人の尿サンプルとBMIと胴囲の関係を調べた結果、必須ミネラルである亜鉛の欠乏は、ヒトおよびげっ歯類モデルの肥満を減少させますが、クロム、銅、鉄、およびマグネシウムの欠乏は肥満を増加させます。有害ミネラルについては、バリウムとタリウムは肥満を増加させますが、カドミウム、コバルト、セシウム、鉛は肥満を減少させます。モリブデン、アンチモン、タングステンは、胴囲とBMIとほとんど関係がないことが指摘されています。(2018, Padila)

アンチモンと肥満との関係が指摘されています。(1979, Underwood)

尿中アンチモンと有病率の高血圧および脂質異常症のリスクとの関係は、直線的で正の相関ですが、肥満とは無関係でした。(2022, Swayze)

70人の肥満女性では、対照群より血清マロンジアルデヒドの有意に高い濃度(p  < 0.001) と抗酸化物質 (ビタミン C) の低濃度 ( p  < 0.001) 、血清中の微量元素 (亜鉛、鉄) とマクロミネラル (カリウム、カルシウム) の濃度が低いことが報告されています。(2020, Amin)

バングラディッスの肥満患者にて、対照群より血清マロンジアルデヒドの有意に高くと抗酸化物質 (ビタミンA、C、E) の低濃度、血清中の微量元素 (亜鉛、鉄) とマクロミネラル (カリウム、カルシウム) の濃度が低く、ナトリウムが高いことが報告されています。(2019, Adnan)

マウスの実験で、セシウムへの暴露で体重減少することが報告されています。(1994, Messiha)

クロムの欠乏で糖尿病が促進することが指摘されています。(2012, Via)

亜鉛欠乏と鉄欠乏の肥満との関係が総括されています。(2009, Garcia)