五味除去散

五味除去散(旧コロナワクチン除去散)は、中医学を専門とされる木田正博先生が考案された5種類の生薬の組み合わせで出来ています。

現在は、胃腸の弱い方のための六味除去散、血栓症状などの瘀血の問題のあるかたのための水蛭五味除去散の3種類があります。

新型コロナウイルス感染症が最初に武漢で発生したときに、天心中医学院の学長の張伯礼氏が政府の依頼で中国医学の治療を560人に行ったところ、1人も重症化しませんでした。

新型コロナウイルスもワクチンも、中医学で言うところの「湿邪」の性質を持っていると考えられています。湿とは、津液(シンエキ、体液)の流れの停滞のことで、邪とは体外からの病原体の侵入または余計な病理産物の存在のことです。痰とは、湿が粘くなり固着したような状態のことで、身体のさまざまな部位で体液が粘く固まって動かなくなったものです。

つまり、西洋医学的にはスパイクタンパク質を取り除く作用が期待できます。

ワクチン後遺症では、この湿と痰が邪として存在しており、これを取り除くために、下記の5つの生薬からなる五味除去散が考案されました。

粉末にした場合は「散」、煎じ薬の場合は「方」と呼びます。

・括楼実(カロジツ):薬能として清熱去痰があり、袪痰(キョタン、痰を動かし排泄する力)を持ちます。

・丹参(タンジン):活血化瘀(カッケツカオ)(瘀血(オケツ、血の流れの停滞)を動かし、体内の異物を排出する力)を持ちます。

心血虚(血虚(血の働きの不足)の所見に加えて、心の所見(不眠、多夢、動悸、健忘)が目立つ)にも有効です。

・莪朮(ガジュツ):活血化瘀を持ちます。さらに、行気(体液や血液が隅々まで流れるようにする力)・消積(体の中にたまった嫌なものを取り除く力)も持ちます。

・鶏血藤(ケイケットウ):通絡(体液や血液が隅々まで流れるようにする力)、活血化瘀を持ちます。さらに舒筋活絡(ジョキンカツラク、関節や筋肉のこわばり、けいれんをゆるめ伸びやかにし、気血の流れをよくする力)も持ちます。

・全蠍(ゼンカツ):通絡(体液や血液が隅々まで流れるようにする力)、補肝(肝の機能を高める。解毒力アップだけでなく、東洋医学では心の改善の意味合いも持つ)、滋養強壮などの作用を持ちます。平肝熄風薬に効能分類されます。

熄風:そくふう。身体の中に風が吹いている状態(内風)によって起こるめまい、ふらつき、ふるえ、痙攣などを鎮める作用です。

平肝熄風:肝陽上亢による内風を熄風しずめることです。