痩せ型脂肪肝の原因と対策
■マラムスとクワシオルコル

アフリカの難民には2つのパターンがあります。マラムスとクワシオルコルです。マラムズはほとんど食べ物がありませんが、クワシオルコルでは、トウモロコシ粥などの食物がわずかにある状態で起こってきます。
いずれも飢餓状態が基本で、身体のエネルギー貯蔵庫(①血糖→②グリコーゲン→③脂肪→④筋肉)を激しく消耗している状態です。①と②の枯渇は半日程度の絶食で起こってきますので、日常的であり、③の脂肪の燃焼が全身で起こり、血中の遊離脂肪酸が高くなっています。この状態で、糖質(ウモロコシ粥)を摂取すると、インスリンが分泌されて、全身で脂肪合成が起こりますが、門脈から肝臓に流れ込んだ遊離脂肪酸から、肝臓に集中して脂肪合成=脂肪沈着が起こります。また、ベースにある低タンパク質のため、VLDLを作れず、肝臓から脂肪を輸出できないため脂肪肝になります。肝臓では、脂肪酸の輸入(遊離脂肪酸からの脂肪合成)と輸出(VLDLによる運び出し)でバランスを取っています。

痩せ型脂肪肝は、このクワシオルコルの軽症型として起こってきます。
■クワシオルコルに学ぶ痩せ型脂肪肝の対策
まずは、VLDLの原料となる十分なタンパク質の摂取が治療の必須条件になります。効率の悪いソイプロテインではなく、動物性タンパク質が重要です。
次に、ここからがさらに難しい話になりますが、症状をこれ以上悪化させない(肝臓にさらなる脂肪沈着)ために、血中の遊離脂肪酸を上げないように、グリコーゲンの消費までで一日を過ごすことが大事です。痩せ型の方は、貯蔵しているグリコーゲンの量が少ないので、1日4食、特に寝る前の軽食を勧めます。
■絶対に守りたい低インスリンダイエット
低インスリンダイエットとは、要するにいわゆる糖質制限のことですが、インスリンの極端な分泌を防ぐ食事を常日頃からすることです。
断糖療法ではありません。断糖療法は脂肪肝に対しては、非常にリスクのある食事療法なので、普通は勧められません。
動物性タンパク質と精製糖質ではなく、複合炭水化物(根菜や果物)、でんぷん質のもので糖質を摂ります。
食材とGL値との関係をおおざっぱに表にしてみます。

米好きの方には申し訳ありませんが、理論的に米などの穀物はインスリン分泌が多いことは明らかです。
糖質を根菜や果物から摂る方法が基本です。(小腸フルクトース代謝)
ただし、果物は一度に沢山食べない、糖度の高い果物は避ける方が良いでしょう。
米を食べる場合は、少量をなるべく食後に摂ることを勧めます。
■運動についてはまた書いていきます。。
