米や玄米を勧めにくい理由
(2022年6月28日の記事を加筆修正しました)
以前は、鉄鍋で玄米チャーハンを作ったり、発酵玄米などを食べていましたが、自然に食べなくなりました。
白米や玄米を食べると若干体調が悪くなることが理由です。
糖質酔いのためか、米による遅延型食物アレルギーのためか、微妙に体調に変化が出てきます。
いかなる検査結果よりも、体調が最も大事なバロメーターです。
1.機能性低血糖の問題、低グリセミック指数ダイエットが大原則
現代食の代表である精製糖質を食べると、血糖値の乱高下(血糖値スパイク)が起こり、様々な問題が起こってきます。
食物の血糖値の上がりやすさは、GI値を補正したGL値で表されます。
同じ炭水化物でも、穀物のGL値が断然高くなっています。
穀物系の食物でGL値を比較すると、白米と玄米は高い値であり、高GI食品です。(1992, Miller)
高GL食材による高血糖を起こすと大量にインスリンが分泌されて、それに反応してインスリン抵抗性が上がってきます。
インスリン抵抗性が、ほとんどの成人病や神経精神疾患に関連しているので、GI値やGL値の高い食材を避ける低グリセミック指数ダイエット(2009, Radulian)が提唱されています。
2.白米は栄養素としては糖質のみで、ごはん一杯で角砂糖15個を摂るのと同じです
日露戦争の時に白米を食べていた陸軍では脚気で3万人弱が亡くなりました。
3.理想的なタンパク質量および食物繊維量を摂るなら、穀物を食べる余裕はありません
必要なタンパク質量は標準体重 x 1.0/kg/ 日で、理想的な食物繊維量は食物繊維1日50gで、野菜と果物で換算すると700gと大量です。プロテインや野菜ジュースで到達可能な数字です。
糖質を摂るなら果物、根菜、蕎麦で摂る方が、血糖値的にも、食べる量的に有利です。
食べる量的にも、穀物を食べる余裕はないはずです。
4.古代食
我々の体内代謝の設計図の遺伝子が作られたのは10万年以上前と言われています。その頃に食べていた食材が、我々現代人にも理想的です。
穀物の歴史は1万年程度で、古代食には含まれていません。
穀物などの精製糖質を、現代人の我々がうまく代謝できないために現代病が発症しています。
5.遅延型食物アレルギー
遅延型アレルギーの検査で見てみると、米で高い数値が出る方が時々おられます。
6.糖質酔いの問題
極端な糖質制限やスーパー糖質制限をされており、強いケトン体質になっておられる方は、糖質の塊である白米や玄米は禁忌です。
強いケトン体質の方が、糖質を急激に摂取すると、血液の中で酸性の性質を持つケトン体の消失に伴って、血液がアルカリ性に傾き、その補正のために急激に体調不良を起こします。
セミケトン体質の方も、GL値の高い白米や玄米を食べると軽い糖質酔いを起こす場合があります。