ビタミンKとucOC(低カルボキシル化オステオカルシン)
ビタミンKの作用は、①血液凝固作用と②骨形成作用です。
ビタミンKによって活性化出来なかった非活性型骨タンパク質は、正常な機能を持たないタンパク質であり、血中に放出されます。
これがucOC(低カルボキシル化オステオカルシン)です。
以上から、ucOC検査によって、①ビタミンKの欠乏、②骨代謝の低下を調べることが出来ます。保険診療では、ビタミンK不足による骨粗鬆症の検査として使われています。
基準値は、4.50未満ng/mLです。
ビタミンKは、緑黄色野菜に含まれていますし、腸内細菌によって作られるので、健常者では不足することはありません。
腸内細菌を持たない新生児は、出産後すぐにビタミンKが投与されます。新生児出血症を防ぐためです。
抗凝固剤のワーファリンは、ビタミンKを阻害することによって血を固まりにくくします。
脂溶性ビタミンなので、油を溶かす胆汁酸、膵液の助けを借りて、身体に吸収されます。
ucOC検査は、ビタミンKが作れない腸内環境の問題や、緑黄症野菜の摂取不足を調べることが出来ます。
鼻血が良く出る、内出血が多い人は、腸内環境の問題や緑黄色野菜の摂取不足によるビタミンK不足の可能性があります。