医薬品の整腸剤

整腸剤の使い分けについてはエビデンスが十分ではありません。

ビフィズス菌は偏性嫌気性菌であり,小腸下部から大腸にかけて増殖し,乳酸および酢酸を産生する。有害菌増殖抑制作用,腸管運動促進作用があります。 
乳酸菌(ラクトミン)は通性嫌気性菌であり,小腸から大腸にかけて増殖し,乳酸を産生する。増殖性ならびに乳酸生成能が高く,有害菌の発育を阻止することにより,腸の粘膜を保護します。 
酪酸菌は偏性嫌気性菌であり,芽胞を形成する。酪酸の産生能が高く,大腸で増殖する性質を有します。 
糖化菌は偏性好気性菌であり,芽胞を形成する。小腸上部より増殖を始め,乳酸菌の増殖促進作用があります。

つまり乳酸菌(ラクトミン)だけが通性菌で、酸素の少し存在する小腸でも生存可能であり、他の偏性菌は無酸素の大腸が生育の場です。小腸のカンジダを退治する決め手は乳酸菌になります。

糖化菌と乳酸菌の流動混合培養では,乳酸菌の単独培養に比べ,菌数は12.5倍に増加します。また,乳酸菌と酪酸菌の流動混合培養では,酪酸菌の単独培養に比べ,菌数は11.7倍に増加することから,共生作用が確認されています。したがって,より効果の増強を期待したい場合は,理論上,合剤の使用が妥当と考えられます。 
実際,重症型薬疹や薬剤性過敏症症候群,bacterial translocationによる敗血症などの重症疾患において,複数の菌種の合剤による治療が有効であったとの報告があります。 

つまり、整腸剤は多種類のもの(配合剤)がベターと言うことです。

プロバイオティクスのサプリも、乳酸菌とビフィズス菌のものが多いです。