レスベラトロール
レスベラトロール(resveratrol)は、ブドウ、ピーナッツの皮、ベリーなどに含まれるポリフェノールの一種です。
フランス人は喫煙率が高く、飽和脂肪酸の多い食事を摂取しているにもかかわらず、心疾患に罹患することが少ないという逆説的な現象の要因として、レスベラトロールを含むワインの摂取量が多いことが知られています。
これをフレンチパラドックスと言います。
またレスベラトロールは長寿遺伝子を活性化させて、線虫、酵母、ハエ、魚、マウスに対して寿命の延長効果があることが知られています。
他にも抗動脈硬化作用、抗がん作用、抗肥満作用、抗炎症作用、抗認知症効果などが報告されています。
2019年にAlrafasらは、腸内細菌叢の組成とSCFA(短鎖脂肪酸)産生は、レスベラトロールによって変化し、大腸炎の発症を防ぎ、制御性T細胞(Treg細胞)を誘導することを報告しました。
レスベラトロールによって誘導される腸内細菌は、Bacteroides acidifaciens、Ruminococcus gnavus、Akkermansia mucinphiliaなどです。これらの腸内細菌は炎症をなだめる作用を持つ制御性T細胞(Treg細胞)を誘導することが知られています。
糞便移植療法や寄生虫療法の目的のひとつは、Treg細胞を誘導することです。
レスベラトロールを含む食品(皮付きピーナッツやベリー)やサプリを摂ることによって、同じ効果が期待出来ます。
レスベラトロールによるMERS(2017, Lin)および新型コロナウイルス(2020, Ramdani)に対する抗ウイルス効果が報告されています。