日本の鉄欠乏性貧血のガイドライン
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/99/6/99_1220/_pdf
日本内科学雑誌の鉄欠乏性貧血の治療指針です。
①貧血がなくても(ヘモグロビンが正常)、フェリチン12ng/mL以下を貧血と定義する。
②貧血がなくても(ヘモグロビンが正常)、フェリチンの正常化を目指して、25ng/dLを目標に治療する。
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日本鉄バイオサイエンス学会治療指針作成委員会編:鉄 剤の適正使用による貧血治療指針 改定第 2 版.響文社,札幌市、2009
フェリチン25~250 ng/mlが正常域と定義してます。
一方で検査会社の基準値は、 バラバラです。
A社は、男:13〜277 ng/mL 女: 5〜152 ng/mL
B社は、男:21.0~282ng/mL 女:5.0~157.0ng/mL
C社は、男: 39.4~340ng/mL 女: 3.6~114ng/mL
基準値を盲信してはいけないという本です。フェリチンが載ってないの残念ですが。
一般的な治療ガイドラインでは、フェリチンのことは触れられてません。
当院では安全域をもう少し取って、フェリチンの治療目標値は、女性60〜、男性100〜ng/mLで考えています。
精神症状が、フェリチンの増加に伴って、一定の範囲内で容量依存性に改善する可能性があると考えてます。
脂肪肝に下駄上げされて、見かけ上高くなっているけども、実際には鉄欠乏であるという場合もあるので、もう少し余裕のある目標値が良いと考えてます。
日本鉄バイオサイエンス学会の正常値の上限は250ng/mLです。この値までは問題がないと言う意味です。生理で毎月フェリチンを失う女性もいるわけですから、正常下限ぎりぎりまで上げて治療を打ち切るより、もう少し幅を見た方が良いと考えてます。