ジョコビッチ選手の秘密

2019年4月24日

https://www.amazon.co.jp/ジョコビッチの生まれ変わる食事-ノバク・ジョコビッチ/dp/4883206335/ref=sr_1_2?__mk_ja_JP=カタカナ&keywords=ジョコビッチ&qid=1553778080&s=gateway&sr=8-2

アスリート向けの記事です。

グルテンフリーで有名な本ですが、この選手の秘密はそんなレベルの話ではないです。

1.インスリンが極力出ない食事

a. 糖質を極力フルクトース(果糖)で必要量のみ摂取している。

b. GI値の低い糖質(そば、じゃがいも)を必要量のみ摂取している。

c. 食べる順番、食べる時間間隔を考えた食べ方をしている。

2.乳製品の除去

意外と牛乳の糖質は多いので、それを回避するのが目的と書かれています。

恐らく牛乳に含まれるアルファS1ガゼインへのアレルギーが多少あったのではないかと推測します。乳糖の少ない乳製品まですべて避けているからです。

体調のなかなかよくならない人は、小麦と牛乳を抜く方法があります。

3.ケトジェニック(ケトン体を利用する身体)を維持している。

アスリートの世界では、これをファットアダプテーション(脂肪利用)と呼ぶそうです。

現在、大半のアスリートは、グルコジェニックではなくて、ケトジェニックに体質改善しているそうです。エネルギー産生が10-25%程度高くなることもありますが、反射神経のスピードが早くなると言われています。

単なるケトジェニックであれば、厳しい糖質制限が原則ですが、アスリートの場合は、ケトジェニック+カーボアップが基本的な戦略ではないかと考えてます。

もう一つの大きな秘密は、フルクトース(果糖)の摂取です。果物も食べるし、果糖のドリンクも摂ってます。

果糖(フルクトース)は、ブドウ糖(グルコース)と化学式は同じですが、構造式が異なる異性体です。

フルクトースは、インスリンを上げにくいと言う利点があります。

化学的に全ての糖はリング状の構造をとります。液体中、すなわち生体内中では常に一定の比率で開環状態になることが知られます。この開環時に、ちょうど鎖の一方が空いた状態となった際に蛋白に結合するのが。糖尿病合併症の発来機序として重要な糖化現象です。フルクトースはこの開環する率がグルコースの約 300 倍にも達するため、生体にとって極めて危険な糖である可能性があります。

ケトジェニックだからと言って、糖質が不要ではありません。赤血球(ミトコンドリアが少ない)と肝臓(ケトン体を利用する酵素がない)はブドウ糖のみをエネルギー源としています。断糖しても、人体が低血糖にならないのは、赤血球と肝臓を維持するためです。

この血糖値が下がらないように維持している代謝が、糖新生です。

糖新生とは、糖質以外からブドウ糖を作る代謝のことですが、タンパク質から分解されたアミノ酸が重要な原料(約90%)として使われます。

次に、フルクトースと糖新生の関係を見ていくと、フルクトースは代謝されて、糖新生の中間産物に変化します。

つまり、フルクトースを摂取すれば、①インスリンを上げず、②タンパク質の分解による糖新生を抑制しながら、③血糖値を維持することが可能になります。

しかも、フルクトースの摂取量が正しければ、すべてブドウ糖に速やかに代謝されますから、フルクトースそのものの糖化による毒性も発揮しません。

追記ですが、フルクトースを日中切らさずに摂取して、夕食にタンパク質をたくさん摂ってます。

これはタンパク質の異化(分解)が日中、同化(合成)が夜間に行われるのに対応した食事です。

タンパク質が分解して衰えないように、日中はフルクトースからブドウ糖を作る回路をフル回転させています。それでも、日々タンパク質の分解は起こってますから、夕食でしっかりタンパク質を摂って、夜間に身体を作り治しています。

だから、血糖値が最も下がりやすい朝一番に、蜂蜜を摂るのでしょう。

インスリンの分泌を毛嫌いする理由については、

「悪い糖質を摂ると血糖値が乱高下することになる。これではアスリートとしては到底やっていけない」と記載されています。

機能性低血糖症を避けたいということと解釈します。

まとめると、

ケトジェニックを維持しながら、

フルクトースだけを使って、血糖値スパイクを避けながら、糖新生を抑制してタンパク質の分解を防ぎながら、

夕食にタンパク質を摂って、夜間の筋肉の合成を促す食事になります。