視床下部性肥満

2019年5月6日

脳腫瘍の治療後などに、視床下部がダメージを受けた場合に起こってくる肥満。

満腹ホルモンであるレプチンのシグナルを脳が受け取ることができなくなっているため、脳の満腹機構のフィードバックが効かなくなっている状態である。

解剖学的なレプチン抵抗性と言われる。

視床下部性肥満になると、少ない食物摂取でも太り続ける、エネルギー消費を抑えるために、精神活動も肉体活動も低下する、気分がすぐれずに怠惰になる。必要以上に食べようとする状態になります。

最も大切なポイントは以下です。

脳が常に飢餓状態だと認識して、迷走神経を介して、より多くのエネルギーを貯蔵(=脂肪を蓄える)しようとする。

その結果、食べ物のブドウ糖に反応したインスリンを余分に分泌する。

これ対する治療薬として、「サンドスタチン」という薬があります。

これは、成長ホルモンの分泌を抑えて末端肥大症の治療に用いられるが、副作用としてインスリンの分泌を抑えます。

しかし、これは注射で投与するしかなく、副作用もあり、対症療法に過ぎません。

海外では、「beloranib」という薬がありますが、副作用のためか、この関係の新薬の開発が中止されています。

治療方法としては、断糖に近い糖質制限、プロテイン摂取、食物繊維摂取が基本となると考えます。

これはケトダイエットになりますが、食欲関係のホルモンの影響から、通常よりかなり大変だと思います。

姑息的ですが、糖尿病治療薬のいくつかも候補に上がります。

要するに、糖質摂取→インスリン分泌を最小限にするのが治療になります。