ヨウ素
ヨウ素は、全身の細胞の代謝率を上げる甲状腺ホルモンの材料となる元素です。
ヨウ素摂取と甲状腺機能との関係は少し複雑です。
ヨウ素欠乏症:甲状腺腫、甲状腺機能低下症
ヨウ素過剰症:最初は甲状腺機能亢進症、その後ネガティブフィードバックにより低下症
ヨウ素慢性的過剰症:甲状腺機能低下症
ウォルフ・チャイコフ効果:ヨウ素を摂れば摂るほど、逆説的に甲状腺機能が低下する現象。
これをエスケープ現象とも呼びます。
これは一時的な現象で、ヨウ素摂取を中止すると甲状腺機能は正常化します。
ヨウ素は甲状腺に集積するので、標準検査では、体内のヨウ素の貯蔵量は測定できません。
甲状腺機能検査からヨウ素の体内量(欠乏か過剰か)をある程度は類推することが出来ます。
甲状腺機能亢進症の人は癌にならないと言う話があります。
甲状腺機能亢進症の人は、日頃からヨウ素を十分に摂取しているので癌にならないと言う理論です。
CTC検査で問題となるType 2と言われる転移に関係するがん細胞に対して、ヨウ素が有効であると言うデータと一致します。
ヨウ素水やコロイドヨード療法による特殊なヨードサプリによる癌治療が推奨されています。
一般的なヨウ素サプリも販売されています。
食べ物では、昆布に特に多く、次いで、ひじき、もずく、わかめに多く含まれています。
もずくは、乾燥1gに対して1mgのヨウ素が含まれています。