5-ALA(アミノレブリン酸)は有効か?

(2021年9月2日の記事を加筆修正しました。)

井上正康先生の「医者向け教材、コロナワクチンの治療戦略」にて、5-ALAに対するコメントがありました。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm40887541?ref=search_key_video&playlist=eyJ0eXBlIjoic2VhcmNoIiwiY29udGV4dCI6eyJrZXl3b3JkIjoiXHU0ZTk1XHU0ZTBhXHU2YjYzXHU1ZWI3IFx1NTMzYlx1ODAwNVx1NTQxMVx1MzA1MSIsInNvcnRLZXkiOiJob3QiLCJzb3J0T3JkZXIiOiJub25lIiwicGFnZSI6MSwicGFnZVNpemUiOjMyfX0&ss_pos=6&ss_id=4d95b86c-77e5-45fe-a265-278cfe06a61a

5-ALAは試験管内では新型コロナウイルスに対する阻害効果を発揮できるが、血液中では5-ALAはアルブミンと結合するために阻害効果を発揮できないのではないかという考察です。

アルブミンは、カルボキシル基(-COOH)を持つ脂肪酸をはじめ、5-ALAから代謝されたビリルビン、薬剤など様々な物質と結合して運搬します。

5-ALAの新型コロナウイルスに対する抗ウイルス活性、抗炎症活性が報告されています(2022, Tun)が、カルボキシル基を持つ5-ALAは、アルブミンと血中では結合してしまって、効果を発揮できないのではないかと考えられます。

(2021年9月2日の記事は以下です。)

太陽をエネルギー源として、動物は呼吸で酸素を二酸化炭素に交換して、植物は光合成で二酸化炭素を酸素に交換して、エネルギー通貨のATPを産生して生命活動を営んでいます。(SBI Pharmaから図を転載しました)

微生物に目を向けると、植物は土壌菌、動物は腸内細菌によって体内で利用する多くの代謝物を作り出して生きています。形状で見ると、植物の根は、動物の腸の絨毛と裏表の形になっています。

言い換えれば、ミクロ的に見れば植物も動物も微生物との超共生生物であると同時に、マクロ的に地球を見れば太陽エネルギーをATPに置換する超巨大な単一生命体と見なすことも出来ます。

5-ALAはこの植物と動物におけるエネルギー産生の鍵となる天然のアミノ酸です。

5-ALAから動物ではヘムが作られます。このヘムは二価の鉄イオンを持ち、さらに合成されてヘモグロビン、ミオグロビン、薬物代謝酵素P450、ミトコンドリアの電子伝達系(シトクロム)、ペルオキシダーゼなどになって、身体の様々な機能を担っています。

特に重要なのは、5-ALAは動物ではエネルギー産生工場のミトコンドリアを活性化することです。

2021年に長崎大学の桜井らは、5-ALAの新型コロナウイルスに対する、副作用の無い用量依存性の抗ウイルス効果を培養細胞において報告し、5-ALAサプリによる臨床研究をスタートさせています

2021年に掛谷らは、症例数は少ないものの、ヘムの材料である5-ALAサプリメントとクエン酸第一鉄ナトリウムを新型コロナ患者に投与した有効性を報告しています。

作用機序としては、ヘムの材料である5-ALAと鉄剤の投与でヘムオキシゲナーゼ-1(HO-1)の産生を促進させます。RNAウイルス感染によって引き起こされるさまざまな種類の炎症は、局所組織でのヘムオキシゲナーゼ-1(HO-1)の誘導によって抑制されるます。また、HO-1はRNAウイルス複製を抑制するための重要な酵素としても知られています。

新型コロナウイルスの一般的な対策以外にも5-ALAを摂取する方法もあります。医薬品のイベルメクチンやレムデシビルなどと違って、まず副作用を心配する必要はありません。

サプリメントもひとつの方法ですが、それよりも基本的な食事(高タンパク食、糖質制限、高線維食)と運動によって免疫が下がらないようにしておくことが最も重要です。

ワクチンによって作られたスパイクタンパク質は、抗体を作るだけでなく、ミトコンドリア依存性に血管内皮細胞を傷害して、血管内皮細胞の抗血栓作用などを低下させて血栓症を起こし、心筋や心膜でも同様に組織を損傷させて、心筋炎や心膜炎などの副作用を起こすことが報告されています。

ワクチンの後遺症も、このミトコンドリアを強化する5-ALAの効果が期待出来ます。