ワクチン後遺症による玉手箱症候群

新型コロナ後遺症、ワクチン後遺症では老化現象を促進することが知られています。

免疫系が亢進と低下、アクセルとブレーキが同時に踏まれる老化という現象が起こってきます。

特にワクチン後遺症で起こってくる強い老化現象は、玉手箱症候群とも呼ばれています。(正式な病名ではありません)

新型コロナ感染症は、すると突如「20歳」老化する「玉手箱ウイルス」であると、日本医科大北村特任教授が警鐘を鳴らされています。

■ワクチン後遺症で老化が促進される様々なメカニズムが考えられます

ワクチン後遺症で起こってくるME/CFSは、低代謝症候群とも呼ばれ、全身の代謝が低下します。(2016, Yamano)(2016, McGregor)(2016, Nauviaux)

子供の肌がみずみずしいのに対して、老人の肌が乾燥しやすくシワが多い理由は、皮膚のアミノ酸代謝が低下しているためです。アミノ酸同士が結合するペプチド結合の際に水分が発生します。玉手箱症候群でも、似た現象が起こってきます。

高齢者で見られる老化現象は、「炎症老化」を特徴とする局所および全身の炎症誘発性サイトカインの軽度の上昇と関連しています。「炎症老化」は、COVID-19 感染症の重篤な高齢患者のサイトカインストームのリスク増加と相関している可能性が非常に高いです。(2020, Meftahi)

新型コロナウイルスは、ACE2受容体を介して体内に侵入しますが、アンギオテンシン系は老化ではアップレギュレートされており(2016, Khemais-Benkhiat)、老化現象に関係しています。(2020, Sargiacomo)

IL-6 を含む老化関連分泌表現型 (SASP) であり、大量の炎症性サイトカインを産生する老化細胞(筋線維芽細胞 )では、ACE2を過剰に発現します。(2008, Guy)

アンギオテンシンIIは、血圧の制御だけでなく、炎症および老化関連組織損傷を促進します。(2010, Benigni)

アンギオテンシンII/アンギオテンシンI経路は、ミトコンドリア数の増加および生存促進遺伝子サーチュイン 3 のアップレギュレーションと関連しており、ヒトの寿命を延ばすための鍵になることが指摘されています。(2009, Cassis)

アンギオテンシンIIタイプ1受容体の破壊はマウスの寿命を促進することから、アンギオテンシンII阻害剤の長寿効果が想定されます。(2009, Benigni)

レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)、ACE(Ang変換酵素)阻害薬、Ang II受容体拮抗薬(ARB)、ACE(Ang変換酵素)阻害薬、Ang II受容体拮抗薬(ARBs)の影響を示します。A:若年で健康な人では、RAASのバランスがとれており、血圧は適切であり、疾患、老化は発症しなません。D:SARSCoV-2誘発のACE2ダウンレギュレーションは、ACE/Ang II経路へのシフトを刺激して、炎症、老化に傾けます。E:COVID-19患者において、ACE阻害剤およびARB療法は、ACE/Ang II経路を遮断し、RAASをACE2/Ang-へシフトさせ、炎症と老化を軽減します。(2020, South)

■老化細胞除去剤(長寿薬)による治療の可能性があります

老化細胞が新型コロナウイルス感染の理想的な標的になるので、高齢者のリスクが高くなります。その意味で、老化細胞除去剤(senolytic drugs)が治療や予防に有益な効果をもたらす可能性があります。(2020, Sargiacomo)

新型コロナウイルス感染が、他のウイルスと同様に、感染細胞の一次ストレス応答として細胞老化を誘発して、ウイルス誘発性老化細胞を発生させます。ウイルス誘発性老化細胞を排除する老化細胞除去剤が治療的に働きます。(2021, Lee)