消化酵素

■消化酵素とは
三大栄養素は、主にアミラーゼ、ペプシン、リパーゼによって分解吸収されます。それぞれ、口(中性)、胃(酸性)、小腸(ややアルカリ性)でのみ活性を発生します。
■消化酵素剤の基本は、医薬品の膵外分泌酵素(パンクレリパーゼ)
世界的に認められている消化酵素剤は、膵外分泌酵素(パンクレリパーゼ)のみです。臨床研究で有意な効果が証明されているのはこれだけで、他のサプリなどで売られている消化酵素剤は、効果が証明されていません。(医薬品とサプリの立場の違い)
パンクレリパーゼは、三大酵素のリパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼを含み、腸溶化設計(胃酸を通り抜ける)になっています。
消化吸収のボトルネックは小腸での膵酵素です。胃の酵素不足、胃酸不足は問題になることが少ない(小腸でタンパク質の分解もある程度可能)ことと、膵酵素は不足するとすぐに致命的な問題が発生しますので。
胃ではタンパク質をおおまかに小さくするだけで、吸収レベルまでタンパク質を細かく分解するのは小腸です。胃を切除しても、小腸だけで十分に生存は可能です。
■胃の問題
胃では、胃酸とペプシンでタンパク質を分解します。塩酸は、胃底部の壁細胞から分泌されて、上部消化管の殺菌、pHを酸性にする、ペプシノゲンをペプシンに変化させる役割を持っています。
ペプシノゲンは、胃底部の主細胞から分泌されるペプシノゲンIと、胃全体および十二指腸から分泌されるペプシノゲンIIがあります。
ペプシノゲンⅠは15~100ng/dl、ペプシノゲンIIは3~40ng/dlが基準値です。栄養学的な理想値は、ペプシノゲンIは70ng/dl以上、ペプシノゲンIIは30ng/dl以上です。
胃からの消化酵素の分泌能は、このペプシノゲンIとIIを見る方法が、現在では一般的です。
この胃酸不足を補うために、食事で酸性の梅干しや酢が推奨されていますが、これは実際には胃酸を補う効果ではなく、胃に刺激を与えて胃酸やペプシノゲンの分泌を促す効果が考えられます。
低胃酸(hypochlorhydria)を臨床で見抜く実用サインとしては、「食後すぐ」の違和感、少量で重い、タンパク食で特に不快になります。
■胃酸胃酵素サプリのベタインHCl ペプシンの効果は限定的だが合う人もいる
低胃酸の原因としては、PPIなどの長期使用が一般的ですが、一部に低胃酸+低ペプシンの方にサプリが有効で場合があります。
■中医生薬の山査子、神麹
山査子、神麹などの消導薬は、消化酵素を一部含んでいますが、腸溶化設計されていない問題があります。
■現代人に一般的な低タンパク食では消化酵素不足が起こります
消化酵素そのものもタンパク質であるため、低タンパク質の食生活では消化酵素不足が当然起こってきます。
この場合は、少量からタンパク質を摂取して、徐々に量を増やしていく方法が推奨されます。
