ワクチンは緊急承認、被害救済は2年待ち

(この記事は、2023年1月23日の記事を一部追記しました。)

アメリカの製薬大手ファイザーは、新型コロナウイルスのワクチンの日本国内での使用に向け、2020年12月18日厚生労働省に承認を求める申請を行いました。

米英などに続き日本も2021年2月14日、米製薬大手のファイザー製を承認し、2月17日から接種開始しました。通常は10年近くかかる開発期間が大幅に短縮され、有効性や安全性について不明な点も多いことが懸念されていました。

WHOで緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は、完全な治験が済んでいない段階で薬剤が迅速承認された場合、集中的な監視や安全性を巡る経過観察が必要で、問題が発生すれば速やかに使用を停止すべきと強調しました。「何百万人もの人々に性急にワクチンを接種しても、一定の副作用を見逃す恐れがある」と述べました。(ジュネーブ 2020年8月31日 ロイター)

ワクチンの被害に会われた方の救済をするために予防接種健康被害救済制度があります。

この制度は、副反応とみられる症状に苦しむ患者自身が、自ら必要書類を用意して自治体や国に被害を申し出る非常に手間の掛かる制度です。最短でも1年、通常は2年程度は申請受付から判定までの時間が掛かるそうです。(厚労省からの情報では、申請後に認否の判断まで、4ヶ月から1年程度かかります。)

「新型コロナワクチン後遺症」患者の会が、「予防接種健康被害救済制度」のサポートをされています。

新型コロナワクチン後遺症」患者の会への登録が、被害救済のための第一歩になります。

「予防接種健康被害救済制度」では1月23日までに約5940件が受理されました。しかし、このうち認定されたのは約1460件にとどまりまっています。

また、救済制度で被害を認められた場合、国から給付金を受けられるのは保険診療に限られます。

なお、一部の地方自治体(愛知県、千葉県市川市、大阪府泉大津)では医療費の一部を見舞金として負担しています。

これとは別に副反応とみられる症状に苦しむ方に対して、医療従事者は報告義務があります

医療従事者による副反応疑いは、医療機関や製薬会社から独立行政法人の医薬品医療機器総合機構(PMDA)にデータが送られ、厚労省の予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会に報告されます。

厚生労働省が23年1月20日に発表した、22年12月18日までに医療機関から報告されたワクチンの副反応疑い報告件数は約3万5700件(一部製薬会社からの報告含む)。症状は歩行障害や心筋炎や帯状疱疹(ほうしん)、脳幹梗塞、呼吸困難、ギラン・バレー症候群など多岐にわたります。

新型コロナワクチンの副反応疑い報告について、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)が、令和5年1月20日に開催されましたが、現時点において、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、4回目・5回目接種後やオミクロン株対応ワクチン接種後の事例も含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。

一方で、新型コロナワクチン接種後死亡が因果関係否定できないとして、予防接種法に基づいて死亡一時金が支給されたケースも若干名存在します。(2022年11月7日NHK)(2023年1月24日CBnews)(副反応疑い報告DB

新型コロナワクチン接種の79件を認定 - 厚労省が健康被害審査第一部会の審議結果が公表されました。(2月7日)