ポリオール経路とAGEs

ポリオール経路とAGEs(最終糖化産物、advanced glycation end-products)との関係を調べました。

AGEsもたくさん種類がありますが、この中でもポリオール経路由来のGlycer-AGEs(TAGE、toxic AGE)が最も重要です。

TAGEとその受容体であるRAGE(receptor for AGEs)を介して作用するTAGE-RAGE系が,糖尿病血管合併症の発症・進展に強く関係しており、引いては生活習慣病、認知症、老化に繋がります。(2012年、竹内

食事との関係で言えば、精製糖質の摂取が元凶であり、その中でもポイントは、「甘い液体を飲まないことです」。

グルコースはペントースリン酸経路、赤血球、肝臓などで必須の栄養素です。フルクトースは小腸フルクトース代謝で優先的に処理されますが、これらが一定量を超えると、このポリオール経路に負荷が掛かりTAGEの生成に繋がります。

糖質の摂り方も色々とありますが、食物繊維と同時に摂る果物や根菜は、食物繊維がバリアになってゆっくりと吸収されるために、ほとんどAGEsの産生には至りません。

有名な果糖中毒の内容を一言で表せば、「フルーツを食べて、ジュースを飲まないようにしなさい」です。

この本では、「フルーツは体にいい」と約40回書かれており、果物ではなくHFCS(異性化糖)の問題を指摘しています。

自分の酸化ストレスの現在地を把握する方法はいくつかあります。

1.AGEs Reader(最終糖化産物測定器)

現在は待合に置いて自由に測定して頂いております。

実際に測定すると、実年齢+5歳〜20歳、30歳、40歳の方がほとんどですが、食事療法で改善していきます。

過去の酸化ストレスの蓄積を反映しています。

2.尿酸

医学では目の敵にされている尿酸は、体内では水溶性抗酸化物質の代表であるビタミンCと同じ役割を担っています。言わば内因性ビタミンCです。科学では原則的には尿酸を下げる治療はあり得ません。

血液検査で簡単に測ることが出来ます。

現在の酸化ストレスを反映する指標ですが、シャープな指標ではありません。

3.尿中8-OHdG

尿中8-OHdGは、遺伝子DNAが酸化によって損傷した量を測ります。この値が低ければ、酸化ストレスの影響をあまり受けていないことになります。

ビタノートなどで測定可能です。

現在の酸化ストレスを反映するシャープな指標です。