二酸化塩素
まとめ:後遺症治療で話題に上がっている二酸化塩素ですが、抗酸化ではなく酸化作用が主な作用であることから、後遺症治療の有効性には疑問が残ります。
カビハイター、カビキラー、キッチン泡ハイターなどの商品は、「次亜塩素酸ナトリウム」を主成分とする塩素系漂白剤です。酸化作用によって、殺菌を行い漂白作用を発揮します。
二酸化塩素は、次亜塩素酸ナトリウムの約2.5倍の強い酸化力によって、ウイルス、細菌、カビに対する酸化殺菌を発揮します。(吾妻化成株式会社)
後遺症治療においては、酸化ストレスが問題になっており、水素療法やメラトニンなどの抗酸化治療が推奨されており、二酸化塩素の効果とは真逆です。
人体の抗酸化力は、年齢とともに急激に低下することが知られており、これが老化、癌化、成人病などの様々な原因と考えられています。
二酸化塩素で消毒された飲料水を輸送するポリエチレンパイプが、予想される耐用年数 (50 年) よりはるかに早い、約 5 ~ 15 年で劣化し、サンプル全体において抗酸化物質の損失が観察されています。(2009, Colin)
つまり、二酸化塩素は強い殺菌力を持つ反面、人体に取り入れるとその強力な酸化力から老化の方向に働くことから、後遺症に治療全般にとっての有効性には疑問が残ります。
後遺症治療で推奨されている多くの治療法は、メチレンブルー、メラトニン、ビタミンDなどは二酸化塩素とは真逆の老化予防の効果があります。
二酸化塩素を飲料として用いる有効性は、これまで示されていませんし、米国FDAは健康被害の恐れがあるとして注意喚起しています。(バスタライズ株式会社)
単細胞生物の殺菌に有効な成分は、多細胞生物のヒトにとっても、基本的には有害物質です。