精神刺激薬は脳卒中リスクと関連する
精神刺激薬は、脳卒中リスクの増加に関連しています。(2019年4月)
米国冠動脈情報システムで報告された279名の若年性脳卒中患者(15〜44歳)の中で50名(17.9%)が、精神刺激薬の使用者でした。
レビューも出ています。(2017年)
370本の論文から選ばれた77本の論文から得られた結論は、一般若年男性に比べて精神刺激薬を服用していると約2倍の脳卒中の発病になります。
精神刺激薬は、食欲抑制と密接に関係していることが知られており、その副作用を利用したやせ薬(マジンドール)も発売されており、高度肥満者に対してのみ処方が許可されています。
精神刺激薬を長年服薬していると、食欲不振のための栄養不良となります。特にタンパク質の摂取量が少なくなり、血管性疾患につながると考えています。
近藤正二先生の報告された米大食偏食地域の脳卒中と発病の機序は同じです。
「住民が一般に早老であり、脳卒中による若死が非常に多い。東北地方とくに秋田県の米作村はその好例で、40歳頃から脳卒中が多発し、また60歳ごろから農作業をやめるのが常識である。」
血管は、主にコラーゲンやエラスチンという物質から構成されます。これらはタンパク質と鉄とビタミンCから作られていますので、食欲抑制によって材料が不足すると粗末な血管となり血管性疾患に繋がります。