低タンパクの影響は、大人では血管に来る

東北大学名誉教授の近藤正二先生の研究報告があります。

米偏食大食の住民は、一般に早老であり、脳卒中による若死が非常に多い。東北地方とくに秋田県の米作村はその好例で、40歳頃から脳卒中が多発し、また60歳ごろから農作業をやめるのが常識である。

米に限らず、とうもろこしや麦だけを食べていると同じことが起こります。

タンパク質の不足は、まずは血管に来ます。

低タンパクにより、しなびたホースのようになって弾力性が低下します。

さらに糖質過多があれば、肥満によって血管が締め付けられてきます。

高血圧とは、酸素と栄養素を末端まで行き届かせるために、生理的適応として起こってきます。血圧が低いと末端まで血液が循環出来ないので、高くなっているわけです。単に血圧を下げるという治療は、本末転倒であり、梗塞が起きるリスクがあります。心臓のポンプ機能を増やすために、心臓が肥大してきて、これが心不全につながります。

壊血病という病気があります。昔、西洋人は長い航海を経て世界中を行き来していました。船旅が長くなると、新鮮な野菜が得られずにビタミンCが不足して、全身の内蔵などから出血が起こるのがこの病気です。血管の壁は、主にコラーゲンというタンパク質で構成されています。このコラーゲンは、三つ網状になっている繊維状タンパク質で、これらがらせん状に血管壁を取り巻いて、頑丈な構造を作っています。このコラーゲンの合成に、ビタミンCが関与しています。ビタミンCが不足すると、このコラーゲンをしっかり作ることが出来ないために、血管壁から血液が外ににじみ出してしまいます。(血管が最ももろい状態です)

コラーゲンの生成には、ビタミンCを補酵素、鉄を補因子として要求します。この元となるタンパク質とビタミンCと鉄が十分にあれば、強固で弾力性がある血管壁を作ることが出来ます。血圧が多少上がっても、血管壁が破れることはありません。

これらが不足すると血管の弾力性が不十分なので、交感神経やホルモンの刺激で血管の弾力を高めます。これが高血圧です。

高血圧の基本的な治療は、高タンパク食とビタミンCと摂取になります。鉄不足があれば鉄補充です。

高血圧の食事というと、塩分制限が常識とされていますが、実は塩分制限が必要な高血圧患者は10%程度と言われています。これは遺伝的体質です。それよりも、ビタミンB群の十分な摂取で、過剰な塩分を追い出すことが可能です。

血管の内皮細胞は、ヘパリンと呼ばれる糖質多糖体を分泌しています。これは、血液の粘度を下げる物質ですが、その合成にビタミンAが関与します。ビタミンEも同様の血流改善作用があります。

動脈硬化の原因は、身体をサビさせる活性酸素が直接の原因であることが明らかにされています。この活性酸素を除去する抗酸化物質(ビタミンC、Eなど)を十分に摂取することによって、予防も出来ますし治療も可能です。

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