ワクチン接種後のエクリン腺からスパイクタンパク質が検出されましたが?

まとめ:この論文からは汗腺からのシェディング現象を、逆に説明しにくくとなると考えています。皮膚病変のみからスパイクタンパク質が検出されており、皮膚病変以外の皮膚からはスパイクタンパク質が検出されていません。ワクチン接種後に無症状の方の汗腺には、スパイクタンパク質が漏出していないのではないでしょうか?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン(BNT162b2)の2回目の投与後に発症した、集密性斑状丘疹性紅斑を呈した86歳の日本人女性の皮膚病変は時間の経過とともに広がり、3 か月以上続きました。発症から100日後の病変の免疫組織化学的染色により、真皮深部の血管内皮細胞とエクリン腺において新型コロナウイルス感染症スパイクタンパク質が検出されました。(Sano, 2023)

この患者では、白血球増加(12000/μL)、好酸球増加(4600/μL)、Dダイマー高値(14.6μg/mL)でした。

病変以外の皮膚(interface dermatitis)からは、スパイクタンパク質は検出されなかったと記載されています。

ワクチンには含まれていないNタンパク質の染色が行われていないので、新型コロナ感染症そのもので発症した可能性は否定できないと記載されています。