花粉症の中医治療

花粉症は日本独特の疾患で、中医学ではまだ論じられていません。木田正博先生の論文をまとめます。

肝陰虚→肝陽上亢→肝火上炎目痒、鼻水、めまい、顔のほてり基本方
内熱(または伏火)黄色、粘調の鼻水基本方
内湿大量の鼻水、鼻閉去 玄参、女貞子 加 半夏、蒼朮、白豆蔲(びゃくずく、行気)
症状が強いとき 加 麻黄、細辛、生姜
化学物質(風毒、湿毒)加 白僵蚕(熄風化痰)

基本方:桑葉5(辛涼解表→柴胡6)、杏仁5〜7、五味子3〜5、蝉退3〜5、野菊花5〜10(清熱解毒→連翹7)、夏枯草5、牡丹皮5、石決明15(平肝熄風)(または代赭石)、玄参5〜10、女貞子7、炙甘草3

肝火夏枯草を7〜10に、加 決明子10、竜胆3〜5
風熱薄荷5(後下3分)
鼻水多去 牡丹皮、石決明、玄参、 加 半夏7〜10、白豆蔲3〜5、石菖蒲5〜10、白僵蚕5
黄粘鼻汁去 石決明、 加 栝楼実10、石膏20、桑白皮10
鼻淵(副鼻腔炎)去 石決明、玄、 加 冬瓜子15(清火熱痰)、薏苡仁15、芦根10(清熱瀉火)、十薬10(清熱解毒)または蒲公英10(清熱解毒)
鼻閉加 麻黄3〜5、辛夷7(しんい、辛温解表)、蒼耳子7(祛風湿)、肺熱なら加 石膏20
咽頭痛加 薄荷3〜5、山豆根5〜7
乾咳去 石決明、 加 麦門冬10、地骨皮7、石膏20
脾虚のない便秘、食滞加 大黄1〜3、芒硝3〜5