掌蹠膿疱症の中医論文
まとめ:掌蹠膿疱症に対する中医治療は、湿熱・熱毒・瘀血を標、脾虚を本とする病態として捉える報告が最も多かった。治法は清熱解毒・除湿を基本とし、病期や証に応じて涼血活血、健脾益気、養血潤燥を組み合わせる。頻用された方剤には芩連地丁湯、五味消毒飲、萆薢滲湿湯、健脾利胆湯、七葉三黄二花湯、活血清熱散などがあり、黄芩、黄連、金銀花、連翹、蒲公英、土茯苓、白花蛇舌草、黄柏、薏苡仁、蒼朮、茯苓、生黄耆などが繰り返し使用されていた。慢性・再発例では当帰、丹参、鶏血藤、生地黄などを加えて養血活血を図り、生黄耆は扶正托毒と苦寒薬による脾胃障害の軽減を目的に重用されていた。症例集積研究では総有効率は80~100%前後と良好な成績が報告されている。
掌蹠膿疱症を『素問・太陰陽明論』の**「傷于湿者,下先受之(湿に傷らるる者は下まずこれを受く)」の理論から再考した論文である。湿邪を本症の中核病機と捉え、湿は下降・停滞しやすく、手掌・足底に伏して風・寒・熱・瘀と膠着することで、反復する膿疱や角化・落屑を生じると論じている。急性増悪期は風寒湿熱が肌膚に搏結**した状態として、麻黄連翹赤小豆湯(麻黄、連翹、杏仁、赤小豆、梓白皮、生姜、大棗、甘草)と薏苡附子敗醤散(薏苡仁、附子、敗醤草)を基本に、発表清裏・祛湿排膿を行う。寛解期は陰虚湿伏・虚陽浮越を主体とし、**五苓散(沢瀉、猪苓、茯苓、白朮、桂枝)と潜陽封髄丹(黄柏、砂仁、甘草、亀甲、附子)**を用いて、通陽化湿・引火帰元により伏湿を除き、陰陽の均衡を回復する治療を提唱している。また、症例では3年間難治性であった掌蹠膿疱症が、急性期に麻黄連翹赤小豆湯合薏苡附子敗醤散、寛解期に五苓散合潜陽封髄丹へ切り替えることで、3か月後まで再発なく寛解を維持した。(2026)
湿熱蘊積型掌蹠膿疱症30例を対象に、清疱除湿解毒湯を8週間投与し、その有効性と安全性を検討した前後比較試験である。治療によりPPPASI(皮疹重症度)は2週目から有意に改善し、8週後の総有効率は86.7%であった。紅斑、膿疱、皮疹面積はいずれも有意に改善し、鱗屑は4週以降、生活の質(DLQI)は4週以降、瘙痒は8週で有意に改善した。一方、疼痛および爪病変には有意な改善は認められなかった。炎症関連ではIL-1β、IL-4、IFN-αが有意に低下し、IFN-γが上昇しており、免疫・炎症反応の調節作用が示唆された。副作用は大きな問題なく、安全性も良好であった。使用した清疱除湿解毒湯は金銀花、蒲公英、紫花地丁、黄柏、苦参、土茯苓、薏苡仁、白鮮皮、地膚子、赤芍、牡丹皮、丹参、生甘草から構成され、湿熱を清し、解毒・除湿・活血を目的とした処方である。(2025, 杨雁南)
王学軍教授による掌蹠膿疱症(PPP)105例の診療記録をデータマイニングで解析し、さらにネットワーク薬理学を用いて金銀花・連翹の作用機序を検討した修士論文である。高頻度に使用された生薬は土茯苓、白鮮皮、苦参、牡丹皮、防風、生地黄、赤芍、連翹、金銀花、黄芩で、清熱薬を主体に、利湿・祛風・活血薬を組み合わせることが特徴であった。病機は**「湿・熱・瘀・毒の互結」を基本とし、風邪が重要な誘因であると考え、舌尖紅を心火亢盛の指標として清熱利湿・祛風止痒・活血解毒に清心瀉火を加える治療を重視していた。データ解析では5つの中核処方が抽出され、①梔子、黄芩、防風、連翹、土茯苓、金銀花**、②防風、苦参、白鮮皮、丹参、土茯苓、生地黄、③牡丹皮、赤芍、連翹、金銀花、茜草、土茯苓、④苦参、白鮮皮、土茯苓、川芎、防風、当帰、⑤連翹、黄柏、土茯苓、牛膝、金銀花、牡丹皮が代表的な薬物組み合わせであった。ネットワーク薬理学では、金銀花・連翹の主要活性成分としてケルセチン、漢黄芩素(Wogonin)、ルテオリン、ケンフェロールが抽出され、HIF1A、PTGS2、CXCL8、CTNNB1、NFKBIAなどを介してTNF、IL-17、NF-κBシグナル経路を調節し、多成分・多標的・多経路で抗炎症作用を発揮する可能性が示された。(2025, 刘子正)
王和平教授による掌蹠膿疱症175例の診療録をデータマイニングで解析するとともに、湿毒蘊積型掌蹠膿疱症72例を対象に祛湿解毒飲の有効性を銀屑霊顆粒と比較したランダム化比較試験を行った修士論文である。教授は本症を**「本虚標実・虚実夾雑」と捉え、脾虚を本、湿邪を主因とし、湿・熱・毒が互結して発症すると考え、健脾祛湿・清熱解毒を基本治法としている。データマイニングでは146種類・3,036回の生薬使用が解析され、清熱薬、利湿薬、補益薬の使用頻度が高く、中核生薬は黄耆、白朮、茯苓、沢瀉、土茯苓、薏苡仁、白花蛇舌草、蒲公英、紫花地丁、全蝎、甘草であった。これらを基に作成した祛湿解毒飲(黄耆、白朮、茯苓、沢瀉、金銀花、連翹、蒲公英、紫花地丁、薏苡仁、白芷、白花蛇舌草、土茯苓、小通草、全蝎、甘草)**は、8週間の治療でPPPASI、瘙痒症状、中医症候スコア、DLQIを対照群より有意に改善し(P<0.05)、有効性・安全性ともに良好であった。(2025, 周建刚)
湿熱蘊結型掌蹠膿疱症92例を対象に、地榆解毒洗剤による中薬外洗とカルシポトリオール軟膏併用療法を、カルシポトリオール単独療法と比較したランダム化比較試験である。中医学的には脾失健運を基盤とする湿熱蘊結を病機と捉え、湿熱が四末に鬱滞して反復する紅斑・無菌性膿疱を形成すると考え、清熱解毒・燥湿止痒を治法としている。治療に用いた**地榆解毒洗剤(地榆、馬歯莧、蒲公英、苦参、赤芍、白鮮皮、紫花地丁)**は、4週間の治療でPPPASI、瘙痒VAS、中医証候スコア、DLQIをいずれも対照群より有意に改善し、**PPPASI有効率90.91%、総有効率86.36%**と対照群(68.18%、54.55%)を上回った。また、**1か月後の再発率は10.0%**で対照群(45.45%)より有意に低く、有害事象は認められず、安全性も良好であったことから、本外用療法は掌蹠膿疱症の有効かつ安全な補助療法であることが示された。(2025, 王雪)
肺‐腸‐皮軸(lung-gut-skin axis)の観点から、咽頭・扁桃と掌蹠膿疱症(PPP)との関連を考察した総説である。PPPは局所感染(特に慢性扁桃炎)、腸内細菌叢異常、喫煙などが発症・増悪に関与し、咽頭・扁桃は肺‐腸‐皮軸を介して全身免疫を調節する重要な部位であると論じている。PPP患者では扁桃のT細胞・B細胞の異常活性化やα溶連菌に対する免疫寛容の破綻により、TNF-α、IL-17、IL-22、IFN-γ、IL-36γなどの炎症性サイトカインが増加し、皮膚へのリンパ球遊走と無菌性膿疱形成が促進される。また、喫煙はIL-17A・IL-36γ経路を介して扁桃炎症を増悪させ、PPPの重要な増悪因子であり、禁煙の重要性を強調している。中医学では**「肺主皮毛・肺与大腸相表裏」の理論から、PPPは肺・咽頭・腸の機能失調と関連すると考え、咽頭症状を伴う症例では肺から治療することを提唱している。使用生薬として金銀花、連翹、桑白皮、牛蒡子、蝉蛻、麦門冬、沙参、浙貝母、桔梗、前胡**を挙げ、咽頭感染の改善がPPPの再発予防や病勢の軽減につながる可能性を示している。本論文には具体的な方剤・構成生薬の記載はない。(2024)
2023年6月までに報告された掌蹠膿疱症(PPP)の中医内服治療106報・121処方をデータマイニングで解析し、中医処方の用薬規則を検討した研究である。PPPの病機は湿熱を中心に、風・毒・血瘀・気虚などが加わる複雑な病態と考えられ、治療は清熱祛湿を基本とし、必要に応じて涼血・解毒・益気・養陰・活血・祛風を組み合わせることが重要とされた。頻用生薬は土茯苓、生地黄、甘草、蒲公英、牡丹皮、黄芩、金銀花、連翹、薏苡仁、白鮮皮で、薬性は苦寒、帰経は肝・胃経が主体であった。代表的な薬対は生地黄-牡丹皮、土茯苓-甘草(白鮮皮との関連も強い)、金銀花-連翹であり、データ解析からは金銀花、蒲公英、紫花地丁、薏苡仁、黄柏、敗醤草、萆薢、滑石、板藍根、大青葉、蒼朮、白茅根などの潜在的中核処方が抽出された。著者らは土茯苓をPPP治療の第一選択薬と位置付け、清熱祛湿・涼血解毒が内服治療の基本戦略であると結論している。なお、本研究は文献データマイニング研究であり、臨床試験ではないため治療効果を直接検証したものではない。(2024)
王玉璽教授の掌蹠膿疱症(PPP)治療経験をまとめた論文である。王教授はPPPを**「湿・毒・瘀」を中核病機と捉え、陰陽失衡・気血失調を本、湿邪を発端として毒・瘀が形成されると考える。治療は健脾祛湿・清熱解毒・活血消瘀を基本とし、病初期は祛邪を重視し、病後期は扶正補気を加えて攻補兼施とする。基本方は蜈蚣敗毒飲(蜈蚣、烏梢蛇、鬼箭羽、紫草、土茯苓、甘草)で、脓疱・疼痛が強い場合は解毒・活血薬を増量する。高齢・虚証例では補陽還五湯(黄耆、当帰、赤芍、川芎、桃仁、紅花、地龍)を加減し、脾虚には参苓白朮散(人参〈または党参〉、白朮、茯苓、山薬、蓮子、白扁豆、薏苡仁、砂仁、桔梗、甘草)、陽虚には炮姜、麻黄、附子、細辛を併用する。さらに虫類薬(蜈蚣、全蝎、水蛭、蝉蛻)や藤類薬(忍冬藤、夜交藤、鉤藤、鶏血藤、大血藤)を多用し、脾胃機能の回復を重視することが特徴である。外治では全蝎軟膏(全蝎、蜈蚣、冰片)や外洗方(馬歯莧、葎草、木芙蓉葉、透骨草、黄柏、生百部、黄精、僵蚕、五倍子、木通、川椒、煅白礬)を火針と併用する。症例では蜈蚣敗毒飲に生地黄、牡丹皮、白朮、蒼朮、沢瀉、薏苡仁**などを加減し、約1か月で皮疹はほぼ消失し、2か月後も再発を認めなかった。(2023, 袁瑞)
楊素清教授による掌蹠膿疱症264例の診療記録をデータマイニングで解析し、さらに湿毒蘊積型掌蹠膿疱症80例を対象に薏苓除湿湯と八宝五胆薬墨外用の臨床効果を検討した修士論文である。楊教授は本症を**「本虚標実」と捉え、脾虚を本、湿・毒・瘀を標とし、気血失調・臓腑機能障害を伴う病態と考え、清熱解毒・利湿滲湿・活血化瘀を基本治法としている。データマイニングでは176種類の生薬が使用され、高頻度生薬26味が抽出され、土茯苓、白英、菝葜、槐花、蜈蚣、防風、甘草を中核とする処方が導かれた。また、菝葜、白英、蒲公英、茵陳、槐花、土茯苓など6つの中核薬物群が抽出された。これらの解析結果を基に作成した薏苓除湿湯**(中核薬:土茯苓、白英、菝葜、槐花、蜈蚣、防風、甘草を中心に加減)に八宝五胆薬墨外用を56日間併用したところ、PPPASIスコアおよび中医瘙痒症候スコアはいずれも治療前に比べ有意に改善し(P<0.05)、**総有効率84.48%**と良好な治療成績を示した。著者は、毒瘀を中心病機としながら脾胃を重視し、内服と外治を組み合わせることが掌蹠膿疱症治療の要点であると結論している。(2023, 可)
湿毒蘊阻型掌蹠膿疱症44例を対象に、蜈蚣敗毒飲加減方内服と複方黄柏液外用を併用した臨床研究と、楊素清教授234処方を対象としたデータマイニング研究から構成される修士論文である。楊教授は掌蹠膿疱症を湿を中心に気・血・毒・瘀が絡む「本虚標実」と捉え、清熱解毒・利湿・解表・活血・扶正を基本治法としている。臨床研究では蜈蚣敗毒飲加減方と複方黄柏液を56日間併用し、PPPASI、紅斑・膿疱・鱗屑、自覚症状はいずれも有意に改善し、総有効率88.64%と良好な成績を示し、安全性にも大きな問題は認められなかった。データマイニングでは頻用生薬は槐花、甘草、土茯苓、防風、茵陳、蜈蚣、菝葜、白英、蒲公英、陳皮で、薬性は苦・甘・辛、寒性、帰経は肝・胃・脾が主体であった。関連解析では土茯苓-槐花が最も強い薬対となり、複雑ネットワーク解析から土茯苓、槐花、茵陳、蜈蚣、白英、菝葜、甘草が中核処方として抽出された。臨床で用いた蜈蚣敗毒飲加減方(蜈蚣、槐花、土茯苓、防風、茵陳、菝葜、白英、蒲公英、陳皮、甘草を基本として加減)と複方黄柏液の内外併用は、掌蹠膿疱症の有効かつ安全な治療法であり、「湿」を治療の切り口として気・血・毒・瘀を総合的に調整することが楊素清教授の診療の特徴であると結論している。(2023, 林立)
掌蹠膿疱症(PPP)に対する中医薬治療76報・177種類の生薬をデータマイニングで解析し、さらに高頻度薬対「生地黄-牡丹皮」についてネットワーク薬理学と分子ドッキングにより作用機序を検討した研究である。PPPの病機は「脾虚を本、湿熱・瘀毒を標(本虚標実)」と考えられ、治療は清熱健脾除湿と涼血散瘀解毒を並行して行うことが基本とされた。高頻度生薬は生地黄、土茯苓、甘草、薏苡仁、牡丹皮、白鮮皮、黄芩、連翹、金銀花、蒲公英で、薬性は苦・甘・辛、寒性、帰経は胃・肝・肺・脾・心経が主体であった。最も頻用された薬対は生地黄-牡丹皮で、関連解析では生地黄-黄芩、生地黄-連翹、土茯苓-薏苡仁なども重要な組み合わせとして抽出された。さらに5つの中核処方群が導かれ、①生地黄、甘草、土茯苓、黄芩、連翹、金銀花(清熱解毒・涼血養陰)、②蒼朮、茯苓、薏苡仁、白朮、猪苓、土茯苓(健脾滲湿)、③当帰、甘草、黄柏、生地黄、白鮮皮、防風(祛風利湿・清熱解毒)、④牡丹皮、阿膠、人参、黄連、薏苡仁、麦門冬、⑤薏苡仁、牡丹皮、白鮮皮、粉萆薢、沢瀉、黄柏が代表的処方群とされた。ネットワーク薬理学では生地黄-牡丹皮の主要活性成分としてケルセチンなどが抽出され、IL-1β、IL-6、TNFを主要標的とし、Th17細胞分化経路、AGE-RAGEシグナル、炎症関連経路を介して抗炎症・免疫調節作用を発揮することが示唆された。分子ドッキングではケルセチンとIL-1βの結合が最も強く、PPP治療の中核メカニズムである可能性が示された。(2023, 张楠楠)
楊恩品教授の掌蹠膿疱症(PPP)に対する臨床経験をまとめたものである。楊教授はPPPの核心病機を**「湿熱毒蘊」と捉え、外因(風・湿・燥・火などの六淫)と内因(脾胃湿熱、先天禀賦、情志・飲食失調)が相互に作用し、湿熱が鬱して毒となり掌蹠に停滞することで発症すると考える。治療は清熱利湿・涼血解毒を基本とし、経験方である加味五神湯(金銀花、紫花地丁、茯苓、車前子、牡丹皮、赤芍、玄参、虎杖、川牛膝、蒼朮、黄柏、昆明山海棠、甘草)を用いる。脓疱が目立つ場合は土茯苓、茵陳を、乾燥・落屑が強い場合は白鮮皮、蝉蛻、蜈蚣を加える。症例では、湿熱毒蘊証の2例に加味五神湯を中心とした加減方を投与し、4週間前後で皮疹はほぼ消失し、その後3~6か月の経過観察でも再発を認めなかった。著者は、湿熱毒蘊型PPPでは湿熱毒を除きながら脾胃を保護し、病期や症状に応じて扶正薬を加減すること**が再発防止にも重要であり、加味五神湯は起効が早く再発率も低い有用な治療法であると結論している。(2023, 段学香)
余土根教授の掌蹠膿疱症(PPP)に対する診療経験をまとめたものである。余教授はPPPを**「本虚標実」と捉え、脾虚を本、湿・熱・毒を標と考え、治療では健脾扶正を貫き、清熱解毒・祛湿を組み合わせることを最も重視している。病期に応じて①脾湿熱盛証では健脾除湿・祛風清熱**、②邪盛正衰・托毒不出の病期では扶正托毒・清熱祛湿、③脾虚血燥証では健脾益気・養血滋陰を行い、回復期は健脾利湿・益気養血による長期調整で再発予防を図る。また、中薬内服と西洋医学の外用療法を適宜併用し、外用薬への依存や副作用を減らすことを推奨している。代表方は、参苓白朮散加減(炒白朮、茯苓、炙甘草、山薬、薏苡仁、白扁豆、蓮子肉、陳皮、桔梗、水楊梅根、藤梨根、半辺蓮、半枝蓮、白花蛇舌草)、内補黄耆湯加減(生黄耆、当帰、川芎、赤芍、党参、茯苓、甘草、麦門冬、土茯苓、水楊梅根、藤梨根、半辺蓮、半枝蓮、白花蛇舌草、白鮮皮)、**八珍湯加減(党参、白朮、茯苓、当帰、川芎、白芍、熟地黄、甘草、紅棗、山薬、薏苡仁、白扁豆)**である。症例では、参苓白朮散加減から内補黄耆湯加減へ移行し、さらに益気養血薬を加えて約2か月治療した結果、皮疹・瘙痒は消失し、3か月の経過観察でも再発を認めなかった。著者は、健脾扶正を治療の中心に据え、病期に応じて清熱・托毒・養血を組み合わせることがPPP治療の要点であると結論している。(2023, 郑赛文)
湿毒蘊結型掌蹠膿疱症66例を対象に、薏苡附子敗醤散加味と雷公藤多苷片の有効性を比較したランダム化比較試験である。著者はPPPを湿・熱・毒・風を中心とする疾患と捉え、脾虚を背景に湿熱毒邪が互結し、さらに風邪を兼ねて発症すると考え、清熱利湿・解毒排膿・健脾・疏風を治療の基本としている。治療群には薏苡附子敗醤散加味(生薏苡仁、制附子、敗醤草、虎杖、生地榆、馬勃、青黛、三棱、莪朮)を8週間投与し、両群とも紫連膏(紫草、地黄、黄連など)を外用した。治療群は総有効率90.62%で対照群(74.19%)より有意に優れ、6~8週で紅斑・膿疱・鱗屑、瘙痒・刺痛・口渇はいずれも有意に改善した。また、3か月後の再発率は9.52%で、対照群(41.67%)より有意に低く、安全性にも大きな問題は認められなかった。方義では薏苡仁を君薬として健脾利湿・排膿を担い、敗醤草・附子・虎杖で清熱解毒・温陽托毒・活血祛湿を行い、生地榆・馬勃・青黛で涼血解毒、さらに三棱・莪朮で活血化瘀し、「温陽透膿と清熱解毒を併用する」ことを本方の特徴としている。(2022, 邹纯燕)
欧陽暁勇教授の掌蹠膿疱症(PPP)に対する診療経験をまとめた総説である。欧陽教授はPPPを**「痈(よう)」として捉え、腸腑に湿熱毒邪が鬱滞して内痈を形成し、それが胃気により四肢へ発し掌蹠に膿疱を形成するという「外痈実従内出」「膚膜同治」の理論を提唱している。病機は湿・熱・毒を主体とし、病期が長くなると陽気不足や瘀血を伴う寒熱錯雑・本虚標実となるため、治療は除湿・排膿・清熱解毒に加え、温陽托毒を併用することを重視する。代表方は薏苡附子敗醤散(薏苡仁、敗醤草、附子)**で、薏苡仁により健脾利湿・排膿、敗醤草により清熱解毒・消痈排膿、附子により温陽通脈・托毒外出を図り、重用薏苡仁・軽用附子(5:1)とすることで湿熱毒に対応している。症例では、薏苡附子敗醤散加味(薏苡仁、敗醤草、制附子、玄参、麦門冬、虎杖、生地榆、水牛角、紫草)を基本とし、経過に応じて烏梅、地骨皮、大黄を加減した結果、紅斑・膿疱・鱗屑は著明に改善した。著者は、「痈」論に基づき、異病同治の考えで薏苡附子敗醤散を応用し、清熱解毒と温陽透膿を両立させることが掌蹠膿疱症治療の要点であると結論している。(2021, 邹纯燕)
銭文燕教授の掌蹠膿疱症(PPP)57症例・105種類の生薬・937回の処方をデータマイニングで解析し、その用薬規則を検討した研究である。銭教授はPPPを湿・熱・毒を中心とし、肝・脾・胃・肺・腎の機能失調が関与する疾患と捉え、清熱・祛湿・解毒を基本治法としている。高頻度生薬は半枝蓮、黄柏、白英、蛇莓、沢瀉、連翹、蒼朮、生地黄、茯苓、蒲公英で、薬性は寒性、薬味は苦・甘、帰経は肝・脾・胃経が主体であった。薬効分類では清熱薬(57.95%)が最も多く、次いで利水滲湿薬、化湿薬、平肝息風薬が続き、関連解析では蛇莓-白英、蛇莓-白英-半枝蓮が最も重要な薬対・薬物群として抽出された。さらに4つの中核処方群が導かれ、①白英、蛇莓、沢瀉、生地黄、茯苓、半枝蓮、黄柏、蒼朮、連翹(清熱燥湿・涼血)、②全蝎、紫草、蒲公英、拳参、土茯苓(解毒涼血・除湿)、③黄芩、茵陳、萆薢、滑石(清熱燥湿・利湿化濁)、④白花蛇舌草、車前子、白朮、猪苓、牡丹皮、赤芍、菝葜、金銀花(清熱祛湿・解毒化瘀)が抽出された。また、肺熱が強い症例では枇杷葉・桑白皮・決明子を加え、**「肺主皮毛」「肺と大腸は表裏一体」**の理論に基づき、便通を改善しながら湿熱毒邪を体外へ排出することを重視している。(2021, 彭红叶)
楊素清教授による掌蹠膿疱症(PPP)の**「角薬(三味配伍)」の運用経験をまとめた総説である。楊教授はPPPを湿邪を中心とする本虚標実と捉え、湿・脾・毒瘀・免疫異常・以皮達皮の5つの視点から治療を組み立て、利湿を治療の軸として健脾・解毒・活血・免疫調節を組み合わせることを重視している。代表的な5組の角薬は、①茯苓・猪苓・沢瀉**(利水滲湿)、②白朮・蒼朮・薏苡仁(健脾除湿)、③蜈蚣・紫草・鬼箭羽(解毒散瘀)、④土茯苓・菝葜・烏梅(免疫調節・清熱利湿)、⑤茯苓皮・陳皮・桑白皮(「以皮達皮」による健脾・宣肺利湿)である。これらを病態に応じて組み合わせ、湿熱には黄連・黄柏、風湿には白鮮皮・地膚子、脾虚には厚朴・陳皮、毒瘀には全蝎・水蛭・土鼈虫・烏梢蛇・僵蚕などを加減する。また、土茯苓を20~60 gと重用し、白英・半枝蓮・紫草・鬼箭羽・蜈蚣など免疫調節作用を有する生薬を併用することを特徴としている。症例では、炒白朮、茯苓、沢瀉、猪苓、陳皮、厚朴、蒼朮、通草、車前子、白英、菝葜、蜈蚣、紫草、鬼箭羽、土茯苓、桂枝を基本方とし、経過に応じて薏苡仁、忍冬藤、茯苓皮、夜交藤、烏梅などを加減した結果、約2か月で皮疹は完全に消退した。著者は、複数の角薬を組み合わせて湿・脾・毒瘀・免疫異常を同時に調整することが、楊素清教授の掌蹠膿疱症治療の特徴であると結論している。(2021, 张艳红)
湿毒蘊積型掌蹠膿疱症(PPP)105例を対象に、清熱湿毒丸+中薬外洗の有効性を、銀屑顆粒+外洗および銀屑顆粒単独と比較したランダム化比較試験である。著者はPPPを**「血熱を根、湿邪を本、毒邪を重」と捉え、清熱涼血・祛湿解毒を基本治法としている。治療群には清熱湿毒丸(生地黄、赤芍、牡丹皮、青黛、蒲公英、連翹、金銀花、紫草、土茯苓、陳皮、蒼朮、苦参、紫花地丁)を内服し、外洗方(楮桃葉、楮実子、側柏葉、生甘草)を併用した。8週間後の総有効率は清熱湿毒丸+外洗群87.88%で、銀屑顆粒+外洗群81.25%、銀屑顆粒単独群75.00%を上回り、PPPASIおよび瘙痒スコアはいずれも有意に改善した。また安全性にも問題は認められなかった。方義では、生地黄・赤芍・牡丹皮を君薬として清熱涼血・養陰活血を担い、苦参・土茯苓を臣薬として燥湿解毒を行い、さらに青黛、金銀花、連翹、蒲公英、紫花地丁、紫草で清熱解毒・消腫散結を強化し、陳皮・蒼朮で健脾化湿を図る構成となっている。外洗方は祛風止痒・清熱解毒・潤膚**を目的とし、内外併治により治療効果を高めることが示された。(2021, 崔晓倩)
湿熱型掌蹠膿疱症(PPP)96例を対象に、除湿敗毒飲+八宝五胆薬墨外用の有効性を、除湿敗毒飲単独および療癬卡西甫丸と比較したランダム化比較試験である。著者はPPPの病機を湿を本、風・熱・毒・瘀を主要病因と捉え、清熱・除湿・解毒を基本治法としている。治療1群は除湿敗毒飲(本論文の構成は土茯苓、白英、菝葜、槐花、蜈蚣、防風、甘草を中心とした処方)を内服し、八宝五胆薬墨を研汁として外用した。治療1群の総有効率は83.87%で、除湿敗毒飲単独群(78.13%)、対照群(70.97%)を上回り、皮疹、瘙痒、PPPASIが有意に改善したほか、血清IL-17も最も大きく低下した。副作用は少なく、安全性も良好であった。考察では、土茯苓・白英・菝葜が清熱解毒・除湿を担い、槐花が涼血、蜈蚣が攻毒散結・通絡、防風・甘草が祛風・調和諸薬として作用し、さらに八宝五胆薬墨の外用を組み合わせることで、内外から湿熱毒邪を除き、掌蹠膿疱症の治療効果を高めると考察している。(2021, 孙玉文)
掌蹠膿疱症(PPP)に対する中医学的治療の進歩をまとめた総説である。PPPは中医学では**「瘑瘡」に相当し、病機は湿を本とし、風・熱・毒・瘀が相互に関与すると考えられ、清熱解毒・除湿を基本に、証に応じて疏風・健脾・涼血を組み合わせて治療する。代表的な内服方として、忍翹半龍湯(銀花藤、連翹、半枝蓮、半辺蓮、白花蛇舌草、猫爪草、生竜骨)、消風湯加減(荊芥、防風、当帰、牛蒡子、蝉蛻、生地黄、苦参、白鮮皮、薏苡仁、土茯苓、威霊仙、白朮、白花蛇舌草、炙甘草)、熱毒証には清瘟敗毒飲・犀角地黄湯・涼血四物湯加減(生地黄、牡丹皮、金銀花、連翹、黄芩、黄連、重楼、苦参、車前子、生甘草など)、湿熱証には除湿胃苓湯・犀角地黄湯加減(厚朴、陳皮、茯苓、沢瀉、車前子、猪苓、苦参、生地黄、牡丹皮、生甘草など)が紹介されている。また、火針療法と中薬内服の併用では、土茯苓、萆薢、烏梢蛇、猪苓、沢瀉、白鮮皮、茵陳、紫花地丁、蒲公英、金銀花、蝉蛻、蜂房、蚕砂、赤小豆、車前子、蜈蚣、甘草などを用いた処方で総有効率93~94%**と良好な成績が報告されており、内外合治が有用とされている。総じて、中薬内服・外洗・火針などを組み合わせた総合的な中医治療は、西洋医学単独より再発が少なく、有効性と安全性に優れる可能性があると結論している。(2021, 王倩)
掌蹠膿疱症(PPP)を含む**「瘑瘡」を「湿熱生虫」理論から再解釈した総説である。著者は、瘑瘡の基本病機を湿熱が鬱して「虫」を生じることと捉え、「虫」を病勢の進展に応じて虫邪在表・虫在肌肉・虫入血分・虫毒日久の4段階に分類し、それぞれ異なる治法・方薬を提唱している。①虫邪在表では祛風除湿・清熱止痒を目的に荊瀝塗洗方(荊瀝)、②虫在肌肉では清熱解毒・殺虫止痒を目的に藜蘆膏(藜蘆、白礬、雄黄、苦参、猪脂、松脂)、③虫入血分では清熱涼血・祛湿殺虫を目的に乱髪灰膏(乱髪灰、蛇蛻灰、猪脂、曲末、石灰湯)、④虫毒日久では殺虫解毒・去腐生肌を目的に樗鶏膏(樗鶏、蜜蜂、芫青、蜈蚣、藜蘆、閭茹、鉛丹、附子、巴豆、猪脂〔野葛代用可〕)**を用いるとしている。著者は、「虫」は必ずしも寄生虫を意味するものではなく、湿熱によって生じる無形の病邪と考え、瘙痒・滲出・膿疱形成を「湿熱生虫」による病態として理解することで、症状の進行段階に応じた治療選択が可能になると結論している。(2021, 張淑源)
張豊川教授の掌蹠膿疱症(PPP)に対する「心腎論治」の経験をまとめた総説である。張教授は、PPPは病位が心・腎にあり、脾とも密接に関連し、熱を本質とする虚実夾雑証と考え、掌部は心火、足跖部は腎火に由来するとして、清心火・補腎陰を治療の中心に据えている。基本方針は清心火、補腎陰、解毒、化湿、健脾、通絡であり、掌部優位の心経熱毒証には瀉心湯加減(大黄、黄連、黄芩、金銀花、菊花、連翹、赤小豆、当帰、茵陳、土茯苓〔実熱では拳参、漏蘆、山慈菇、湿熱が強ければ茵陳蒿湯を加味〕)、掌跖混合型の心経陰虚湿熱証には清心蓮子飲加減(黄芩、麦門冬、地骨皮、車前子、生甘草、蓮子心、茯苓、生黄耆、太子参、金銀花、連翹、赤小豆〔必要に応じ生地黄、牡丹皮、当帰、鶏血藤、天王補心丹を加味〕)、足跖優位の腎経陰虚火旺証には知柏地黄丸加減(生地黄、山茱萸、山薬、沢瀉、茯苓、牡丹皮、知母、黄柏、女貞子、墨旱蓮、川牛膝、白花蛇舌草、地骨皮、拳参〔久病では全蝎、湿熱には三妙散、心火旺盛には黄連阿膠湯を加味〕)を用いる。また、病久入絡を重視し、血瘀・湿熱・風熱・気虚に応じて活血通絡・清熱利湿通絡・疏風通絡・益気通絡を組み合わせ、さらに**外洗方(馬歯莧、金銀花、苦参、黄柏、丹参、紅花、荊芥、防風、威霊仙)**を併用して内外合治を行う。著者は、心腎同治を基本としつつ、脾胃を補い、通絡治療を加えることが、難治性PPPの再発抑制と長期管理に有用であると結論している。(2021)
湿毒蘊阻証の掌蹠膿疱症(PPP)64例を対象に、自家処方除湿清熱湯の有効性と安全性を療癬卡西甫丸と比較したランダム化比較試験である。著者はPPPの病機を**「湿・熱・毒」が互いに絡み、湿熱が長く鬱して化毒し、掌跖に脓疱を形成すると捉え、清熱・利湿・解毒・通絡を基本治法としている。治療群には除湿清熱湯(板藍根、白茅根、生地黄、牡丹皮、忍冬藤、黄芩、白鮮皮、地膚子、土茯苓、黄柏、蒲公英、紫花地丁)を投与し、胃脘脹満・厚膩苔には炒萊菔子、陳皮、枳殻、大腹皮を加味した。2か月の治療後、皮疹有効率84.38%、中医症状有効率81.25%、総有効率81.25%で、対照群(総有効率62.50%)を上回り、瘙痒、脓疱、鱗屑、紅斑はいずれも有意に改善し、有害事象も認められなかった。方義では、板藍根・黄芩・黄柏・蒲公英・紫花地丁が清熱解毒、土茯苓・白鮮皮・地膚子が除湿止痒**、生地黄・牡丹皮・白茅根が涼血、忍冬藤が清熱通絡を担い、湿熱毒邪を除きながら皮膚病変の改善を図る処方と考察している。(2020, 杜娇)
掌蹠膿疱症(PPP)48例を対象に、清熱解毒利湿法による中薬内服に除湿止痒方の外洗を併用した効果を検討したランダム化比較試験である。著者はPPPの病機を湿熱毒邪の内蘊と捉え、清熱解毒・利湿を基本治法とし、さらに外洗による除湿止痒・斂瘡生肌を組み合わせた。内服方は大青葉、白花蛇舌草、菝葜、土茯苓、赤芍、槐花、黄芩、露蜂房、烏梅、牡蛎、威霊仙を基本とし、瘙痒には烏梢蛇、皂角、紅斑には紫花地丁、四肢病変には鶏血藤、脾虚には薏苡仁を加味した。外洗方は苦参、黄柏、白鮮皮、徐長卿、馬歯莧、地膚子、威霊仙、蛇床子からなり、さらに老鸛草軟膏による封包療法を併用した。8週間後の総有効率は96.15%(対照群86.36%)、瘙痒改善率84.61%(対照群45.45%)と有意に優れ、3か月後の再発率は9.09%で対照群(66.67%)より著しく低かった。有害事象は軽度の胃部不快感のみで安全性も良好であった。方義では、大青葉・白花蛇舌草・菝葜・土茯苓が清熱解毒、赤芍・槐花・黄芩が涼血解毒、牡蛎・烏梅・露蜂房が養陰・散結、威霊仙が通絡・引経を担い、外洗では苦参・黄柏・白鮮皮・馬歯莧が清熱燥湿、地膚子・威霊仙が除湿止痒、蛇床子が斂瘡生肌に作用し、内外合治によって治療効果と再発予防を高めたとしている。(2020, 鄭慧)
掌蹠膿疱症(PPP)を「脾虚」を中心とした病態として捉えた総説である。著者は、脾虚が本病の発症・再発・慢性化を通じて存在する基本病機であり、脾虚により湿が生じ、湿久化熱・熱盛成毒となって風湿熱毒が肌膚に鬱滞して脓疱を形成すると考察している。そのため治療は健脾を根本とし、祛湿・清熱・解毒・祛風を組み合わせ、急性期は祛邪、慢性期は扶正を重視すべきとしている。症例では、健脾祛湿解毒飲(黄耆、白朮、茯苓、沢瀉、茵陳、薏苡仁、白芷、金銀花、連翹、蒲公英、紫花地丁、土茯苓、徐長卿、全蝎、甘草)を投与し、湿熱の改善後には炒蒼朮、さらに党参を追加して健脾益気を強化した結果、約3か月で紅斑・膿疱とも消失し、2か月の追跡でも再発を認めなかった。また、火針や脾俞・胃俞・関元・足三里などへの鍼灸を併用して健脾扶正を図ることも有用と述べている。著者は、PPPは単なる湿熱毒邪ではなく、「脾虚」を治療の根本に据えることで再発予防や長期予後の改善につながると結論している。 (2020, 王和平)
黄尧洲教授の掌蹠膿疱症(PPP)に対する中医治療経験をまとめた総説である。著者はPPPの基本病機を**「熱毒擾心」と捉え、清熱解毒・安神定志を基本治法として、心神の調整を重視することを特徴としている。基本方には忍翹半龍湯(忍冬藤、連翹、半枝蓮、半辺蓮、白花蛇舌草、猫爪草、生竜骨)を用い、瘙痒、不眠、浮腫、更年期症状、寒熱などに応じて加減する。外治には外洗方(苦参、馬鞭草、馬齿莧)を併用し、さらに鮮蒲公英茶**を再発予防として勧めている。症例では、西洋医学で再発を繰り返したPPP患者に対し、忍翹半龍湯加減(生竜骨、煅牡蛎、煅磁石、麻黄根、連翹、白花蛇舌草、半枝蓮、半辺蓮、忍冬藤、猫爪草、茯苓皮、冬瓜皮、側柏炭、地榆炭など)と外洗を約3か月継続した結果、脓疱・紅斑・角化・瘙痒はほぼ消失した。著者は、「熱毒擾心」を中心に清熱解毒薬と安神薬を組み合わせ、内服・外洗・生活指導を組み合わせた総合治療がPPPの長期管理と再発予防に有用であると結論している。(2019, 杜兵)
湿熱蘊結型の掌蹠膿疱症(PPP)60例を対象に、中薬湯剤と雷公藤多苷を比較した臨床試験である。著者はPPPの病機を**「脾弱蘊湿」を本、湿蘊化熱・化毒を標と捉え、健脾・清熱・祛湿・解毒を基本治法としている。治療群には自擬方(黄柏、苦参、白鮮皮、蒼朮、生白朮、生薏苡仁、金銀花、連翹、蒲公英、丹参、白花蛇舌草、土茯苓、川牛膝、甘草)**を4週間投与した結果、総有効率86.67%で、対照群(73.33%)を有意に上回った。方義では、黄柏・苦参・白鮮皮が清熱燥湿止痒、蒼朮・白朮・薏苡仁が健脾燥湿、金銀花・連翹・蒲公英が清熱解毒、丹参が清熱涼血、白花蛇舌草・土茯苓・川牛膝が利湿解毒・引火下行、甘草が補脾和中・調和諸薬を担い、諸薬の配合により健脾利湿・清熱解毒を実現し、紅斑や脓疱の消退を促進すると考察している。(2019, 劉擁軍)
掌蹠膿疱症(PPP)35例を対象に、大青葉洗剤による外用療法の有効性と作用機序を検討した前向き試験である。患者に大青葉洗剤(大青葉、紫花地丁、金銀花、苦参、地膚子、蛇床子、車前子、蒼朮、明礬)を4週間冷湿布した結果、総有効率は68.57%で、PPPSAIスコアは有意に改善し、有害事象は冷刺激を感じた1例のみであった。さらに、治療前に高値を示していたTNF-α、IL-17、IL-22はいずれも治療後に有意に低下し、PPPの炎症・免疫異常への関与が示唆された。方義では、大青葉・紫花地丁・金銀花が清熱解毒、苦参・蛇床子・地膚子が燥湿止痒、車前子・蒼朮が清熱利湿、明礬が収斂・防腐作用を担い、清熱解毒・燥湿止痒・利湿収斂によって皮疹を改善すると考察している。また、大青葉洗剤の効果はTNF-α、IL-17、IL-22の発現抑制を介する可能性があると結論している。(2019, 張大雷)
湿毒蘊積証の掌蹠膿疱症(PPP)114例を対象に、除湿解毒飲加減単独療法、除湿解毒飲加減+復方黄柏液外洗、療癬卡西甫丸を比較したランダム化比較試験である。著者はPPPの病機を湿毒蘊積と捉え、祛湿・解毒・清熱を治療の基本とし、内治と外治の併用を重視した。治療群には除湿解毒飲(土茯苓、黄芩、蒲公英、敗醤草、茵陳、沢瀉、蒼朮、車前子、薏苡仁、苦参、白鮮皮、牡丹皮、白英、菝葜、甘草)を投与し、便秘には大黄、下痢には山薬、瘙痒には地膚子、蝉蛻などを加減、さらに**復方黄柏液(連翹、黄柏、金銀花、蒲公英、蜈蚣)**で外洗した。4週間後、**除湿解毒飲+外洗群の総有効率は89.2%**で、除湿解毒飲単独群(73.7%)、療癬卡西甫丸群(73.0%)を有意に上回り、皮疹・瘙痒・IL-8の改善も最も優れていた。有害事象はいずれも軽微で安全性も良好であった。著者は、内服による清熱解毒・健脾利湿と外洗による局所の清熱解毒を組み合わせることで治療効果が高まり、PPPの有効な治療法となると結論している。(2019, 周兢兢)
掌蹠膿疱症(PPP)60例を対象に、自擬中薬熏洗単独療法と自擬中薬熏洗+湿潤焼傷膏(MEBO)併用療法を比較した臨床試験である。著者はPPPの病機を風湿・湿熱・熱毒によるものと捉え、清熱燥湿・涼血解毒・祛瘀生肌を基本治法としている。治療群には**熏洗方(苦参、白花蛇舌草、白及、黄柏、蒲公英、生地黄、地膚子、敗醤草)**による1日2回の熏洗に加え、**湿潤焼傷膏(黄芩、黄柏、黄連、地龍、罌粟殻など)を外用した。その結果、8週間後の総有効率は93.3%**で、熏洗単独群(76.7%)より有意に高く、皮疹スコアも有意に改善した。方義では、苦参を君薬として清熱燥湿・止痒、白花蛇舌草・白及が清熱解毒・生肌、黄柏・蒲公英・生地黄・地膚子・敗醤草が清熱燥湿・涼血解毒・祛瘀排膿を担い、さらに湿潤焼傷膏との併用により局所微小循環や創傷治癒を促進すると考察している。著者は、中薬熏洗と湿潤焼傷膏の併用は、瘙痒や疼痛を軽減し、脓疱の吸収と皮疹の治癒を促進する有効な外治法であると結論している。(2019, 劉擁軍)
孔志鳳教授の掌蹠膿疱症(PPP)に対する中医治療経験をまとめた総説である。著者はPPPの病機を風・熱・毒・湿が相互に結びつき、風湿熱邪が肌膚に鬱滞することと捉え、従来の清熱涼血・解毒祛湿に加えて疏風を重視し、疏風清熱・解毒除湿を基本治法としている。内服には消風湯加減(荊芥、防風、当帰、牛蒡子、蝉蛻、生地黄、苦参、白鮮皮、薏苡仁、土茯苓、威霊仙、白朮、白花蛇舌草、炙甘草)を用い、外治には玉竹苦参湯加減(玉竹、苦参、蛇床子、荊芥穂、馬歯莧、白鮮皮、防風、黄柏、薏苡仁、麦門冬、艾葉、透骨草、金銀花)で外洗し、脓疱が多い場合は蒲公英、紫花地丁、瘙痒が強い場合は地膚子、百部、乾燥・亀裂が目立つ場合は天門冬、玄参、黄精を加味した。症例では、ステロイドや雷公藤多苷で再発を繰り返した患者に本治療を行い、8週間で皮疹はほぼ消退した。著者は、内服と外洗を組み合わせた内外合治により、風湿熱毒を除き、瘙痒や脓疱を改善し、再発しやすいPPPに対して良好な治療効果が得られると結論している。(2017, 閻慧軍)
湿毒蘊阻証の掌蹠膿疱症(PPP)72例を対象に、石藍草煎剤加減と白芍総苷カプセルを比較したランダム化比較試験である。著者はPPPの病機を湿・熱・毒が相互に結びつき、湿毒が肌表に鬱滞することと捉え、清熱涼血・利湿解毒を基本治法としている。治療群には**石藍草煎剤加減(生石膏、竜胆草、黄芩、金銀花、板藍根、馬歯莧、車前子、苦参、滑石、生地黄、牡丹皮、赤芍、白朮、茯苓、砂仁、甘草)**を12週間投与し、両群とも外用療法を併用した。**6週時点では有効率34.29%で白芍総苷群と差はなかったが、12週後には有効率91.18%(対照群64.51%)と有意に優れ、瘙痒改善率(70.59% vs 45.16%)および6か月後の再発率(32.14% vs 78.95%)も良好であった。**著者は、石藍草煎剤加減は清熱瀉火・解毒・利湿・涼血を兼ね備え、長期投与により皮疹と瘙痒を改善し、再発予防にも有用な治療法であると結論している。(2016, 暴静)
掌蹠膿疱症64例を対象に、清熱解毒洗剤による外洗療法の有効性と安全性を検討したランダム化比較試験である。全例に銀屑カプセルを内服し、治療群には清熱解毒洗剤(黄柏、黄芩、黄連、蒲公英、紫花地丁、馬歯莧、地膚子、白鮮皮、苦参、牡丹皮、土茯苓、忍冬藤)による患部浸漬(30~40℃、20分、1日1回)を、対照群には皮膚康洗液(金銀花、蒲公英、馬歯莧、土茯苓、大黄、蛇床子など)を外用した。中医学的には、掌蹠膿疱症は脾経湿熱が鬱結して化毒し、湿・熱・毒が四肢末端に停滞する病態と考え、清熱解毒・燥湿止痒を治療原則としている。治療の結果、**総有効率は治療群78.13%、対照群50.00%で治療群が有意に優れ(P<0.05)、安全性にも問題は認められなかった。**著者は、清熱解毒洗剤による外洗は掌蹠膿疱症の有効で安全な外治法であり、内服療法との併用により臨床効果を高めると結論している。(2016, 賀菲菲)
掌蹠膿疱症27例を対象に、清熱解毒涼血除湿法による中薬内服の臨床効果を検討した症例集積研究である。著者は本症の病機を脾湿内蘊を基盤に、風・湿・熱・毒が互いに結びつき、湿熱毒邪が四肢末端に停滞し、さらに気滞血瘀を伴う病態と捉え、清熱解毒・涼血・除湿・活血を基本治法としている。基本方は黄芩、赤芍、牡丹皮、生地黄、白花蛇舌草、鬼箭羽、鬱金、珍珠母、土茯苓、連翹、虎杖、地膚子、茜草、丹参、生薏苡仁、茵陳、車前草、甘草で、病状に応じて銀花藤、姜黄、黄柏、蒼朮、牛膝、白鮮皮、蒺藜、紫草、野菊花、鶏血藤、桃仁、首烏藤、柏子仁などを加減した。**3か月後の総有効率は96.3%で、不良反応は軽度の胃部不快感1例(3.7%)**のみであり、追跡できた治癒例では再発は少なかった。方義では、連翹・白花蛇舌草・土茯苓を君薬として清熱解毒除湿、黄芩・虎杖・鬼箭羽・丹参・生地黄・牡丹皮・赤芍・茜草で清熱燥湿・涼血活血、茵陳・車前草・生薏苡仁・鬱金で利湿・健脾・行気活血を補い、甘草で諸薬を調和し、清熱解毒・涼血活血・除湿を総合的に図る治療法であると考察している。(2016, 巩颍)
湿熱蘊積型の掌蹠膿疱症(PPP)65例を対象に、清熱除湿祛毒湯と複方青黛丸を比較したランダム化比較試験である。治療群31例、対照群31例が8週間治療を完遂し、著者はPPPの病機を内有熱邪を基盤に脾胃の湿熱が鬱積し、外来の熱毒と結びついて湿熱毒邪が四肢末端に停滞する病態と捉え、清熱・除湿・解毒を基本治法としている。治療群には清熱除湿祛毒湯(水牛角、生地黄、赤芍、牡丹皮、山薬、生薏苡仁、沢瀉、滑石、紫草、土茯苓、黄柏、虎杖、蒲公英、白鮮皮、苦参)を投与し、対照群には複方青黛丸を投与した。その結果、総有効率は93.55%で対照群(80.65%)を有意に上回り(P<0.05)、紅斑、膿疱、鱗屑および瘙痒の改善にも優れていた。著者は、清熱除湿祛毒湯は湿熱蘊積型PPPに対して安全かつ有効で、複方青黛丸より優れた臨床効果を示すと結論している。(2015, 王琳)
掌蹠膿疱症36例を対象に、利湿解毒湯による内服・外治併用療法と0.1%ディフェリン(迪維霜)外用を比較した臨床試験である。著者は本症の病機を飲食不節により脾胃を損傷して湿熱が内生し、さらに風熱毒邪が加わって湿熱毒邪が四肢末端に停滞する病態と捉え、健脾除湿・清熱解毒・涼血活血を基本治法としている。治療群には利湿解毒湯(銀花、連翹、蚤休、梔子、紫草、黄芩、苦参、牡丹皮、赤芍、丹参、茯苓、蒼朮、厚朴、陳皮、生地黄、生薏苡仁)を内服し、症状に応じて川牛膝、槐花、茵陳、車前子、沢瀉、敗醤草、虎杖、当帰、鶏血藤などを加減した。さらに外洗方(白芷、土茯苓、黄柏、白鮮皮、蒲公英、白花蛇舌草、五倍子、防風、細辛、皂刺、苦参、蒼朮)による熏洗と冰黄膚楽外用を併用した。その結果、8週間後の総有効率は83.33%で、対照群38.89%を有意に上回り(P<0.05)、半年後の治癒率・顕効率も良好で、不良反応は軽度胃痛1例のみであった。著者は、内服による健脾除湿・清熱解毒・涼血活血と、中薬熏洗・外用を組み合わせることで血行促進、角化・鱗屑の改善、薬剤浸透の向上が得られ、掌蹠膿疱症に有効であると結論している。(2014, 鄭丹紅)
掌蹠膿疱症62例を対象に、龍胆平胃湯による中薬治療の有効性を検討した症例集積研究である。著者は本症の病機を湿熱が内蘊し、さらに風熱毒邪が肌膚に侵襲して気血を阻滞する病態と捉え、清熱解毒・燥湿・活血を基本治法としている。治療には龍胆平胃湯(龍胆草、黄芩、黄柏、梔子、連翹、土茯苓、白花蛇舌草、澤瀉、蒼朮、薏苡仁、厚朴、陳皮、甘草)を基本方とし、症状に応じて生地黄、牡丹皮、赤芍、当帰、紫草、白鮮皮、地膚子、苦参、大黄などを加減した。**2か月後の成績は、治癒51例、好転4例、無効7例で、総有効率88.3%**であり、治療中に明らかな副作用は認められなかった。著者は、龍胆平胃湯は清熱燥湿・瀉火解毒・健脾利湿・活血を兼ね備え、掌蹠膿疱症に対して良好な臨床効果と安全性を示す治療法であると結論している。(2014, 王俊志)
湿熱蘊積型の掌蹠膿疱症65例を対象に、除湿解熱湯と消銀カプセルを比較したランダム化比較試験である。著者は本症の病機を湿熱と毒邪が肌膚に鬱滞して発症する病態と捉え、清熱涼血・解毒除湿を基本治法としている。治療群には除湿解熱湯(水牛角、生地黄、赤芍、牡丹皮、萆薢、薏苡仁、沢瀉、滑石、紫草、土茯苓、黄柏、虎杖、蒲公英、白鮮皮、苦参)を投与し、症状に応じて山薬、白朮、白蒺藜、地膚子、蒼朮、厚朴、黄連、野菊花、牛膝、車前草、金銀花、連翹などを加減した。対照群には消銀カプセルを2か月投与した。その結果、愈顕率(治癒+著効)は治療群84.85%、対照群62.50%で、治療群が有意に優れていた(P<0.05)。方義では、水牛角・生地黄・赤芍・牡丹皮・紫草が清熱涼血・活血、萆薢・沢瀉・薏苡仁が健脾利湿、黄柏・土茯苓・滑石・白鮮皮・苦参が清熱燥湿・解毒、虎杖・蒲公英が涼血解毒を担い、清熱・涼血・利湿・養陰を組み合わせることで湿熱蘊積型PPPに良好な治療効果を示すと考察している。(2014, 王俊志)
掌蹠膿疱症(PPP)の中医治療に関する研究を総括したレビューである。著者はPPPの病機を湿・熱・毒を中心に、脾虚・肝鬱・血熱・気陰両虚などが関与する慢性再発性疾患と捉え、清熱解毒・除湿・涼血を基本としつつ、病期や証に応じた辨証論治、内服・外治・内外合治を組み合わせることが重要と述べている。代表的な方剤として、清瘟敗毒飲・犀角地黄湯・涼血四物湯加減(生地黄、牡丹皮、金銀花、連翹、黄芩、黄連、重楼、苦参、車前子、生甘草など)、除湿胃苓湯合犀角地黄湯加減(厚朴、陳皮、茯苓、沢瀉、車前子、猪苓、苦参、生地黄、牡丹皮、生甘草など)、土槐飲合龍胆瀉肝湯加減(土茯苓、龍胆草、馬歯莧、薏苡仁、黄芩、沢瀉、茵陳、連翹、白鮮皮、敗醤草、生地黄、車前子など)、黄連解毒湯合三仁湯加減(黄連、黄柏、黄芩、梔子、茯苓、土茯苓、生地黄、杏仁、薏苡仁、厚朴、金銭草、連翹など)、参苓白朮散合黄連解毒湯加減(白朮、薏苡仁、砂仁、党参、茯苓、黄連、黄柏、白鮮皮、沢瀉、木香、陳皮、馬歯莧、白花蛇舌草、全蝎、柴胡、鬱金、炙甘草)、**逍遥散加減(柴胡、鬱金、白朮、当帰、白芍、川芎、薄荷、桃仁、紅花、梔子、白鮮皮、刺蒺藜、蒲公英、白花蛇舌草、夏枯草、全蝎、炙甘草)**などが紹介されている。また、**復方二藤洗剤(南蛇藤、銀花藤、三桠苦、大飛揚、黒面神、虎杖など)**による外洗や、白芷、土茯苓、黄柏、白鮮皮、蒲公英、白花蛇舌草、五倍子、防風、細辛、皂角刺、苦参、蒼朮による熏洗、火針・壮医薬線灸との併用など外治法も有効とされ、内服と外治を組み合わせた内外合治が最も良好な治療成績を示す一方、統一された辨証分類や大規模臨床試験が不足しており、再発予防を含めたさらなる研究が必要と結論している。(2014, 陳維天)
掌蹠膿疱症60例を対象に、証に応じた自擬掌跖膿疱湯の有効性を検討した症例集積研究である。著者はPPPの病機を血熱風盛、湿毒浸淫、気陰両虚の3証に分類し、清熱解毒・涼血除湿、清熱除湿・解毒止痒、養陰益気・清解余毒を基本治法としている。血熱風盛型には生地黄、槐花、紫草、茜草、板藍根、大青葉、赤芍、丹参、牡丹皮、金銀花、連翹、苦参、蚤休、甘草、湿毒浸淫型には厚朴、土茯苓、龍胆草、陳皮、馬歯莧、車前子、茯苓、薏苡仁、沢瀉、猪苓、茵陳、苦参、地膚子、連翹、敗醤草、気陰両虚型には党参、沙参、黄耆、薏苡仁、当帰、丹参、生地黄、赤芍、蒲公英、連翹、鶏血藤を投与した。**総有効率は83.3%**で、不良反応は認められなかった。著者は、血熱風盛では清熱涼血・解毒、湿毒浸淫では健脾利湿・解毒止痒、気陰両虚では補気養陰・活血解毒を重視する辨証論治により、掌蹠膿疱症に良好な治療効果が得られ、安全性も高いと結論している。(2013, 韓憲偉)
熱毒熾盛型の掌蹠膿疱症(PPP)60例を対象に、涼血解毒湯と雷公藤多苷を比較したランダム化比較試験である。著者はPPPの病機を湿・熱・風を基盤とし、とくに熱毒が熾盛して営血に及ぶ病態と捉え、涼血・解毒・清熱・利湿を基本治法としている。治療群には涼血解毒湯(生地黄、牡丹皮、赤芍、水牛角、金銀花、連翹、黄芩、黄連、板藍根、大青葉、蒲公英、白花蛇舌草、土茯苓、苦参、白鮮皮、生薏苡仁、生甘草)を投与し、対照群には雷公藤多苷を投与した。**総有効率は治療群96.67%、対照群80.00%で、治療群が有意に優れ(P<0.05)、紅斑・膿疱・落屑・瘙痒・皮疹面積・総症候スコアはいずれも有意に改善した。**また、重篤な副作用は認められず、安全性も良好であった。著者は、涼血解毒湯は熱毒熾盛型PPPに対して、涼血・解毒・清熱・利湿を総合的に行うことで高い臨床効果を示し、雷公藤多苷より有効性に優れると結論している。(2013, 王璐)
湿熱壅盛型の掌蹠膿疱症(PPP)34例を対象に、黄連解毒湯合三仁湯加減による治療効果を検討した症例集積研究である。著者はPPPの病機を熱毒が血分に鬱し、湿熱が内蘊して脓疱を形成する病態と捉え、清熱解毒・理気化湿を基本治法としている。治療には黄連解毒湯合三仁湯加減(黄連、黄柏、黄芩、梔子、茯苓、土茯苓、生地黄、杏仁、薏苡仁、厚朴、金銭草、連翹)を内服し、瘙痒が強い場合は白鮮皮、白蒺藜を加味するとともに、炉甘石洗剤、ビタミンE外用および黄柏、苦参、枯礬、地楡、土茯苓、白鮮皮による外洗を併用した。**2か月後、34例中、治癒6例、著効18例、有効6例、無効2例(脱落2例)で、総有効率は93.75%**と良好で、重篤な副作用は認められなかった。方義では、黄連・黄芩・黄柏・梔子が三焦の湿熱・熱毒を清し、茯苓・薏苡仁が健脾滲湿、土茯苓・金銭草・連翹が清熱解毒・利湿、杏仁・厚朴が宣肺理気・燥湿除満を担い、清熱解毒と理気化湿を組み合わせることで湿熱壅盛型PPPに良好な治療効果を示すと考察している。(2013, 李振潔)
掌蹠膿疱症(PPP)の中医治療に関する総説である。著者はPPPの病機を風・湿・熱・毒を基本とし、脾胃失調による湿熱内生、肝鬱による気機鬱滞が関与する慢性再発性疾患と捉え、健脾祛湿・清熱解毒・涼血活血を治療の基本としている。辨証論治では、熱毒証に清瘟敗毒飲・犀角地黄湯・涼血四物湯加減(生地黄、牡丹皮、金銀花、連翹、黄芩、黄連、重楼、苦参など)、湿熱証に除湿胃苓湯合犀角地黄湯加減(厚朴、陳皮、茯苓、沢瀉、車前子、猪苓、苦参、生地黄、牡丹皮、生甘草など)を用いるほか、湿熱蘊結型には黄芩、黄柏、苦参、白鮮皮、土茯苓、生地黄、牡丹皮、馬歯莧、蒲公英、甘草、湿盛於熱型には生白朮、沢瀉、薏苡仁、苦参、生地黄、黄芩、連翹、土茯苓、白鮮皮、陳皮、熱毒蘊結型には生地黄、何首烏、玄参、天門冬、麦門冬、熟地黄、黄芩、連翹、蒲公英、血虚風燥型には牡丹皮、生地黄、当帰、鶏血藤、丹参、首烏藤、玄参、赤芍、白芍を用いることが紹介されている。著者は、PPPは湿・熱・毒を中心とする病態であり、健脾祛湿・清熱解毒・涼血活血を基本に証に応じた辨証論治を行うことで良好な治療効果が期待できると結論している。(2013, 董雪松)
張志礼教授の掌蹠膿疱症(PPP)に対する治療経験をまとめた総説である。張教授はPPPの病機を毒熱熾盛による「腐肉成膿」と、脾失健運による湿熱内蘊からの「腐熟成膿」と捉え、清熱涼血・解毒除湿を二大治療原則としている。血熱証には解毒涼血湯加減(板藍根、大青葉、生地黄、紫草、茜草、槐花、白茅根、金銀花、連翹、熱盛では羚羊粉、陰傷では玄参・麦門冬、膿疱が強い場合は魚腥草・蒲公英)を、湿毒証には土槐飲合龍胆瀉肝湯加減(土茯苓、龍胆草、馬歯莧、薏苡仁、黄芩、沢瀉、茵陳、連翹、白鮮皮、敗醤草、生地黄、車前子。必要に応じて白朮、冬瓜皮、苦参、地膚子、片姜黄、木瓜、牛膝などを加味)を用いる。また、外治として蒼耳子、地膚子、黄柏、百部、明礬による煎液での浸漬後、複方化毒膏、尿素軟膏、黒豆留油軟膏、水楊酸軟膏などを病態に応じて併用することを推奨している。張教授は、清熱では「清気護陰」、除湿では「苦寒傷脾・温燥助熱」を避け、湿熱の軽重や患者全身状態を考慮した辨証論治と外治の併用が重要であると強調し、症例でも長期再発抑制が得られたと報告している。(2012, 婁衛海)
湿熱蘊結証の掌蹠膿疱症(PPP)21例を対象に、扶正解毒・清熱化湿法による治療効果を検討した症例集積研究である。著者はPPPの病機を脾気不足を基盤に、湿熱が鬱結して化毒し、四肢末端に流注する病態と捉え、扶正解毒・清熱化湿を基本治法としている。治療には土茯苓湯(土茯苓、金銀花、白花蛇舌草、黄耆、茯苓、薏苡仁、生地黄、当帰、牡丹皮、陳皮、生甘草)を基本方とし、進行期で紅斑・膿疱が主体の場合は連翹、野菊花、蒲公英、天花粉を加え、緩解期で角化・落屑が主体の場合は丹参、鶏血藤、黄精を加味した。さらに内服薬の第3煎で患部を30分温浴し、トリアムシノロン・尿素軟膏を外用した。**2か月後、治癒13例、著効5例、有効2例、無効1例で、総有効率は85.7%**を示し、再発は2例のみで再治療により改善し、副作用は空腹時内服による軽度胃部不快感1例のみであった。著者は、進行期は清熱解毒・化湿を重視し、緩解期は養陰扶正・活血通絡へ切り替えることで、扶正と祛邪を両立させ、良好な治療成績と安全性が得られると結論している。(2012, 李暁宏)
掌蹠膿疱症(PPP)48例を対象に、清熱解毒湯の臨床効果を検討した症例集積研究である。著者はPPPの病機を湿熱内蘊に外来毒邪が加わり、湿熱毒邪が肌膚に凝滞して紅斑・膿疱を形成する病態と捉え、清熱涼血・解毒除湿を基本治法としている。治療には**清熱解毒湯(龍胆草、黄芩、土茯苓、七葉一枝花、蒲公英、萆薢、車前子、蒼朮、生地黄、紫草、沢瀉、甘草)**を用い、瘙痒が強い場合は白鮮皮・蒺藜、夜間不眠には珍珠母・生竜骨、膿疱が消退し落屑主体となった場合は萆薢・蒼朮・沢瀉を去り、当帰・川芎を加味した。**2か月後、48例中、治癒30例、著効10例、有効4例で、総有効率は87.5%**を示し、軽度の胃部不快感が3例(6.25%)にみられたのみで重篤な副作用はなく、治癒例25例の8か月追跡では8例が再発したが、再治療でいずれも改善した。方義では、龍胆草・黄芩・沢瀉・車前子・萆薢が清熱利湿、七葉一枝花・土茯苓・蒲公英が清熱解毒、紫草が清熱涼血、蒼朮が健脾燥湿、生地黄が滋陰養血、甘草が諸薬を調和し、清熱解毒・利湿・涼血・健脾を兼ね備えた治療法として有効であると結論している。(2012, 劉萌)
張志礼教授の掌蹠膿疱症(PPP)に対する治療経験をまとめた総説である。著者はPPPの病機を毒熱熾盛による「腐肉成膿」と、脾失健運による湿熱内蘊からの「腐熟成膿」の2つを基本と捉え、清熱涼血・解毒除湿を治療原則としている。血熱証には解毒涼血湯加減(板藍根、大青葉、生地黄、紫草、茜草、槐花、白茅根、金銀花、連翹。熱盛では羚羊粉、陰傷では玄参・麦門冬、膿疱が多い場合は魚腥草・蒲公英を加味)を、湿毒証には土槐飲合龍胆瀉肝湯加減(土茯苓、龍胆草、馬歯莧、薏苡仁、黄芩、沢瀉、茵陳、連翹、白鮮皮、敗醤草、生地黄、車前子。掌蹠の腫脹には白朮・冬瓜皮、瘙痒には苦参・地膚子、手掌優位には片姜黄、足底優位には木瓜・牛膝を加味)を用いる。外治には蒼耳子、地膚子、黄柏、百部、明礬による煎液での浸漬後、復方化毒膏、トリアムシノロン・尿素軟膏、黒豆留油軟膏、水楊酸軟膏などを病態に応じて併用することを推奨している。症例では、ステロイドや雷公藤多苷で再発を繰り返した患者が、銀花、連翹、白花蛇舌草、大青葉、板藍根、白茅根、生地黄、土茯苓、六一散、猪苓、生薏苡仁、白鮮皮、苦参を主体とした処方と外用療法により改善し、1年間再発を認めなかった。著者は、「血熱」と「湿毒」を軸とした辨証論治に加え、清熱と健脾、除湿と護陰の均衡を重視し、内服と外治を組み合わせることがPPPの再発抑制に重要であると結論している。(2012, 婁衛海)
掌蹠膿疱症(PPP)の中医治療に関する研究を総括したレビューである。著者はPPPの病機を禀賦不足や脾気虚を背景に、湿・熱・毒が相互に結びつき、湿熱蘊積や肝気鬱結を介して四肢末端に発症する病態と捉え、健脾祛湿・清熱利湿解毒・涼血活血を基本治法としている。代表的な方剤として、清瘟敗毒飲・犀角地黄湯・涼血四物湯加減(生地黄、牡丹皮、金銀花、連翹、黄芩、黄連、重楼、苦参など)、除湿胃苓湯合犀角地黄湯加減(厚朴、陳皮、茯苓、沢瀉、車前子、猪苓、苦参、生地黄など)、托毒除湿飲(土茯苓、白花蛇舌草、敗醤草、白蘞、生地黄炭、薏苡仁、茯苓、黄耆、黄精、当帰、甘草)、解毒祛湿湯(茯苓、薏苡仁、土茯苓、茵陳、三稜、莪朮、白鮮皮)、**清熱利湿飲(龍胆草、黄芩、金銀花、土茯苓、生地黄、牡丹皮、赤芍、当帰、蒼朮、蒲公英、車前子、沢瀉、甘草)**などが紹介されている。また、掌跖浸泡液(黄耆、丹参、苦参、蒲公英、蒼朮)、黄柏洗剤(枯礬、苦参、黄柏、生地黄、土槿皮、馬歯莧)、**復方二白洗剤(白及、黄精、土茯苓、白鮮皮、蒲公英、白花蛇舌草、荊芥、防風、王不留行、皂角刺、苦参、威霊仙、百部)**などの外治法や、内服と外洗を組み合わせた内外合治も高い有効率を示したとまとめている。一方で、多くの報告は症例数が少なく、無作為比較試験や長期追跡が不足しており、統一した辨証分類・評価基準の確立が今後の課題であると結論している。(2008, 劉洪普)
掌蹠膿疱症32例を対象に、中薬内服療法の有効性を検討した臨床研究である。著者は本症の病機を湿・熱・毒が互いに結びつき、湿熱毒邪が肌膚に鬱滞して発症する病態と捉え、清熱解毒・除湿・涼血を基本治法としている。治療には**自擬方(黄芩、黄柏、苦参、白鮮皮、生地黄、牡丹皮、赤芍、土茯苓、蒲公英、馬歯莧、薏苡仁、茯苓、沢瀉、車前子、甘草、当帰)**を基本方として1日1剤を4週間投与した。その結果、治癒8例、著効13例、有効6例、無効5例で、総有効率は84.38%と良好な治療成績を示し、治療中に重篤な副作用は認められなかった。著者は、清熱解毒・除湿・涼血を中心とした中薬治療は掌蹠膿疱症に対して有効かつ安全であり、湿熱毒邪を除去し皮疹の改善に寄与すると結論している。(2007, 劉建東)
掌蹠膿疱症38例を対象に、中薬内服療法の有効性を検討した症例集積研究である。著者は本症の病機を湿・熱・毒が相互に結びつき、湿熱毒邪が肌膚に鬱滞して発症する病態と捉え、清熱解毒・除湿・涼血を基本治法としている。治療には**自擬方(黄芩、黄柏、苦参、白鮮皮、土茯苓、蒲公英、生地黄、牡丹皮、赤芍、薏苡仁、茯苓、沢瀉、車前子、甘草など)**を基本とし、便秘には大黄を加味して、4週間を1療程として2療程(8週間)投与した。**治癒23例、著効3例、有効6例、無効6例で、治癒率60.5%、総有効率84.2%**と良好な治療成績を示し、重篤な副作用の記載はなかった。著者は、清熱解毒・除湿・涼血を中心とした中薬治療は掌蹠膿疱症に対して有効かつ安全であり、湿熱毒邪を除去して皮疹の改善に寄与すると結論している。(2007, 孫国強)
掌蹠膿疱症29例を対象に、四妙勇安湯加味による内服と外治併用療法の有効性を検討した症例集積研究である。著者はPPPの病機を外感風湿熱邪、あるいは肝鬱犯脾・脾失健運による湿熱毒邪の内生に、熱毒熾盛・陰虚・血瘀を伴う病態と捉え、養陰・清熱・活血化瘀・清熱利湿を基本治法としている。治療には**四妙勇安湯加味(金銀花、生地黄、玄参、連翹、白花蛇舌草、土茯苓、黄柏、牡丹皮、赤芍、甘草)**を基本方とし、便秘には大黄、失眠には酸棗仁、瘙痒には白鮮皮・蒺藜を加味した。さらに、**外洗方(白及、蒼朮、蒼耳子、地膚子、紫草、大黄)**で患部を浸漬し、10%硫黄軟膏を外用した。**2療程(2か月)後、29例中、治癒18例、有効9例、無効2例で、治癒率62.1%、総有効率93.1%**を示し、軽度の腹瀉1例、胃部不快感1例のみで、いずれも服薬方法の改善で軽快した。著者は、四妙勇安湯加味による養陰・清熱・活血と、外洗・外用を組み合わせた内外合治は、湿熱毒邪を除去し掌蹠膿疱症に高い有効性と良好な安全性を示すと結論している。(2007, 呉穎)
掌蹠膿疱症10例を対象に、中医弁証論治による治療効果を検討した症例報告である。著者は本症を血熱・血燥・気血瘀滞を基本病機とし、血熱風燥型と湿熱蘊積型の2証に分類して治療を行った。血熱風燥型には生地黄、玄参、白芍、生石膏、知母、白茅根、牛蒡子、荊芥、防風、升麻、金銀花、牡丹皮(便秘には大黄を加味)を投与し、湿熱蘊積型には蒲公英、馬歯莧、土茯苓、苦参、白鮮皮、七葉一枝花、生槐花、白朮、甘草を用いた。治療の結果、**10例中、治癒4例、好転6例で、総有効率100%**であった。また、急性扁桃炎後に発症した症例では、金銀花、連翹、蒲公英、紫花地丁、野菊花、牡丹皮、丹参、板藍根、大青葉、白鮮皮、黄芩、甘草の加減方により皮疹が消失した。著者は、清熱解毒・利湿を基本とし、活血化瘀・理気を組み合わせることで、掌蹠膿疱症の治療効果が高まると結論している。(2006, 宋文萍)
無菌性膿疱性皮膚疾患32例(掌蹠膿疱症12例を含む)を対象に、中医治療の有効性を検討した症例集積研究である。著者は本症の病機を情志不遂による肝気鬱結から気機壅滞を生じ、湿熱が鬱積して血分鬱熱・火毒となり肌表に発症する「鬱熱火毒証」と捉え、疏肝解毒・涼血化斑を基本治法とした。治療には疏肝涼血解毒湯(生香附、梔子、連翹、大青葉、生地黄、赤芍、土茯苓、天花粉、丹参、蝉蛻、白芷、玄参、山豆根、生甘草)を基本方とし、症状に応じて金銀花、黄芩、生石膏、知母、防風、薄荷、牛蒡子、生槐米、蘆根などを加味した。さらに、**外洗方(地榆、黄柏、苦参、蛇床子、地骨皮、葛根、必要に応じて蒼朮、連翹、蔵青果、白鮮皮)**による薬浴・湿布、心理療法、低カルシウム血症・低蛋白血症の補正を併用した。その結果、32例全例が臨床的に治癒し、3か月以内の再発は認めず、半年~1年後に再発した症例も同治療で再寛解した。著者は、掌蹠膿疱症を含む無菌性膿疱性皮膚疾患では、情志因子への介入と疏肝涼血解毒法を中心とした内外合治・支持療法を組み合わせることで優れた治療成績が得られると結論している。(2006, 喬宏)
掌蹠膿疱症68例を対象に、中薬の内服と外用を組み合わせた弁証論治の有効性を検討した症例集積研究である。著者は病期・病態を①湿熱蘊結(熱重於湿)、②湿盛於熱、③熱毒蘊結、④血虚風燥の4証に分類し、それぞれに応じて治療を行った。湿熱蘊結証には黄芩、黄柏、苦参、白鮮皮、土茯苓、生地黄、牡丹皮、馬歯莧、蒲公英、甘草、湿盛於熱証には生白朮、沢瀉、薏苡仁、苦参、生地黄、黄芩、連翹、土茯苓、白鮮皮、陳皮、熱毒蘊結証には生地黄、何首烏、玄参、天冬、麦冬、熟地黄、黄芩、連翹、金銀花、蒲公英、血虚風燥証には牡丹皮、生地黄、当帰、鶏血藤、丹参、首烏藤、玄参、赤芍、白芍を用いた。また証に応じて黄柏、苦参、土茯苓、野菊花、馬歯莧、蛇床子、百部、透骨草、大楓子、地膚子、桃仁、紅花などによる外洗・湿布や、黄連膏・潤肌膏・癬膏を併用した。**68例中、治癒30例、著効18例、有効16例、無効4例で、総有効率94.2%**と良好な成績を示した。著者は、病期・証候に応じた弁証論治と中薬外治を組み合わせる内外合治により、湿邪・熱毒を除去し、止痒・皮膚修復を促進できると結論している。(2005, 陳維梅)
蔡瑞康教授の掌蹠膿疱症に対する診療経験をまとめたものである。蔡教授は本症を湿熱毒邪を標、気血不足・臓腑失調を本とする本虚標実の疾患と捉え、急性期には清熱解毒・除湿を重視し、慢性・再発期には扶正固本・養血活血・調整臓腑を組み合わせることを治療の基本としている。代表処方として消疱飲(金銀花、蒲公英、紫花地丁、黄芩、黄柏、苦参、白鮮皮、土茯苓、薏苡仁、生地黄、牡丹皮、赤芍、丹参、甘草)を基本に、病態に応じて加減し、局所には清熱解毒・燥湿止痒を目的とした外用療法を併用する。また、扁桃炎・副鼻腔炎・歯性感染などの慢性感染巣の除去、禁煙、精神的ストレスの軽減、生活指導を再発予防に重要視している。著者は、清熱解毒のみではなく、病期に応じた扶正治療と感染巣対策・生活指導を組み合わせることが、掌蹠膿疱症の長期寛解につながると述べている。(2004, 史飛)
掌蹠膿疱症18例を対象に、中医弁証論治による治療効果を検討した症例集積研究である。著者は本症を脾湿内蘊に風熱毒邪が加わり、湿熱・熱毒が四肢末端に鬱滞して発症し、慢性化すると陰虚・血瘀・脾虚湿存を伴う病態と捉え、発作期と緩解期で治療を切り替えることを重視した。発作期には解毒涼血湯加減(黄芩、梔子、板藍根、紫草、白茅根、生薏苡仁、苦参、蒲公英、金銀花、連翹)を基本方とし、症状に応じて生地黄、牡丹皮、大青葉、生石膏、羚羊粉、茵陳、車前子、六一散、沢瀉、敗醤草、野菊花、夏枯草などを加味した。緩解期には黄耆、沙参、生地黄、当帰、鶏血藤、丹参、赤芍、金銀花、蒲公英、薏苡仁を基本に、養陰益気・養血活血・清解余毒を図った。さらに、内服薬の煎液による外洗と、病期に応じて化毒散膏、5%水楊酸軟膏、5%黒豆留油軟膏などを外用し、心理的サポートも併用した。**18例中、治癒6例、著効9例、有効2例、無効1例で、総有効率94.4%**を示した。著者は、発作期は清熱解毒・涼血除湿、緩解期は養陰益気・活血・健脾祛湿へ移行することで再発予防と寛解維持が期待できると結論している。(2004, 王禾)
掌蹠膿疱症35例を対象に、清熱利湿飲による治療効果を検討した症例集積研究である。著者は本症を湿熱毒邪が肌膚に鬱滞し、気血の運行を阻害して発症する疾患と捉え、清熱解毒・利湿・涼血を基本治法としている。治療には**清熱利湿飲(金銀花、蒲公英、黄芩、黄柏、苦参、白鮮皮、土茯苓、生地黄、牡丹皮、赤芍、薏苡仁、沢瀉、車前子、甘草)**を基本方とし、症状に応じて加減した。**35例中、治癒21例、著効8例、有効4例、無効2例で、総有効率94.3%**を示し、有効例では紅斑・膿疱・瘙痒が速やかに改善した。著者は、清熱利湿飲は湿熱毒邪を除去し、炎症を鎮めることで掌蹠膿疱症に良好な臨床効果を示し、安全性も高い治療法であると結論している。(2004, 張春紅)
掌蹠膿疱症28例を対象に、中医弁証論治による治療効果を検討した症例集積研究である。著者は本症を肺脾失調により水液代謝が障害され、湿熱が肌膚に鬱滞して化膿する病態と捉え、清熱利湿を基本とし、病期に応じて涼血透熱・排膿・養陰扶正を組み合わせる治療を行った。基本方には萆薢分清飲(萆薢、黄柏、石菖蒲、茯苓、蒼朮、車前子)を用い、進行期には牡丹皮、生石膏、梔子、紫草、刺蒺藜、白鮮皮を加えて涼血透熱・除湿止痒を図り、膿疱期には紫花地丁、蒲公英、野菊花、茵陳、魚腥草、天花粉を加えて清熱解毒・利湿排膿を強化し、緩解期には生地黄、玄参を加えて養陰清熱を行った。**28例中、治癒10例、著効12例、有効1例、無効5例で、総有効率82.1%**であった。著者は、病期ごとの病機に応じて萆薢分清飲を加減し、進行期・膿疱期・緩解期で治療法を切り替えることが、再発抑制と良好な治療成績につながると結論している。(2004, 許偉)
掌蹠膿疱症16例を対象に、中医薬による内服・外治・心理療法を組み合わせた治療効果を検討した症例集積研究である。著者は本症を脾経に湿熱が長く鬱積し、さらに外来の毒邪(感染や金属歯科材料など)が加わって湿熱毒邪が掌跖に凝集する「本虚標実」の病態と捉え、清熱解毒・除湿を基本治法とした。基本方には黄芩、黄連、野菊花、草河車、豨薟草、生白朮、陳皮、蒼耳子、生甘草を用い、紅斑には生地黄・牡丹皮・赤芍、脓疱反復には黄耆・敗醤草、鱗屑には鶏血藤・丹参・首烏藤・当帰、瘙痒には苦参・白鮮皮・刺蒺藜を加味した。さらに、煎液による患部浸漬、去炎松尿素クリーム・10%サリチル酸軟膏の外用、角化が強い症例では密封療法を併用し、心理指導も行った。**16例中、治癒6例、著効8例、有効2例で、総有効率100%**を示し、長期服用で一部に胃部不快感を認めたものの、肝・腎機能異常は認めなかった。著者は、健脾を考慮しながら清熱解毒・除湿を主体とした内外合治により、掌蹠膿疱症に高い有効性と良好な安全性が得られると結論している。(2003, 譚冬梅)
掌蹠膿疱症31例を対象に、中草薬による内服・外用療法の有効性を検討した症例集積研究である。著者は本症を湿毒凝聚を基本病機と捉え、急性期には湿熱・血熱、慢性期には血虚血瘀を伴う病態として、除湿解毒を基本治法とした。基本方には猪苓、土茯苓、生薏苡仁、草河車、馬歯莧、白鮮皮、蒲公英、茵陳、連翹、萆薢を用い、急性期には紫草、生地黄を加えて清熱涼血し、緩解期には鶏血藤、首烏藤を加えて養血活血を図り、咽頭痛には玄参、山豆根を加味した。外用は急性期に化毒散膏、5%黒豆留油軟膏、去炎松尿素軟膏、緩解期に黄連膏、5%サリチル酸軟膏を併用した。31例中、治癒18例、著効7例、有効6例で、治癒率58.1%、総有効率100%を示し、5~7日で効果が現れ、3~6週で治癒した。副作用は1例の軽度の食欲不振・悪心のみで、肝機能異常は認めず、3か月後の再発は2例のみで、外用療法のみで再寛解した。著者は、湿毒凝聚を基本に急性期・緩解期で加減を行う内外合治により、高い有効性と低い再発率が得られると結論している。(2002, 石麗莉)
掌蹠膿疱症60例を対象に、自擬方活血清熱散の治療効果を検討した症例集積研究である。著者は本症を脾胃の運化失調を背景に湿熱が中焦から四肢へ流れ、さらに気滞血瘀と熱毒が加わる「湿・瘀・熱毒」の複合病態と捉え、活血・清熱・利湿・解毒を基本治法とした。**活血清熱散(全蝎、苦参、車前子、刺蒺藜、沢瀉、七葉一枝花、白鮮皮、生薏苡仁、枳殻、茯苓、地膚子、炙穿山甲、虎杖、赤芍、熟大黄)**を散剤(カプセル)として投与し、15日を1クール、2~3クール治療した。60例中、治癒40例、好転19例、無効1例で、総有効率98.3%を示し、治療期間は最短28日、最長45日であった。著者は、湿熱・血瘀・熱毒を同時に改善する活血清熱散は、掌蹠膿疱症の病機に合致した処方であり、高い治療効果が期待できると結論している。(2001, 馬懐東)
掌蹠膿疱症35例を対象に、中医薬治療の臨床効果とその作用機序を、病理組織学および免疫組織学的変化から検討した研究である。著者らは、紅斑・脓疱期には黄連解毒湯(黄連、黄柏、黄芩、梔子)を投与し、乾燥・落屑・亀裂期には四物湯(熟地黄、白芍、当帰、川芎)へ切り替えた。治療後1~2週で脓疱の縮小・乾燥、真皮炎症細胞浸潤の減少、3週後には紅斑・脓疱がほぼ消失し、その後は角化・落屑・亀裂も改善した。著者は、黄連解毒湯は抗炎症作用と免疫調節作用により真皮の炎症反応を抑制し、「火毒・熱毒」を除去して脓疱形成を抑制する一方、長期投与で生じる乾燥・陰血不足には四物湯による養血補陰が有効と考察している。また、掌蹠膿疱症は遅延型アレルギー反応(Ⅳ型アレルギー)に類似した炎症性疾患であり、中医学の「熱毒」概念は現代医学でいう体内毒素や免疫異常に相当する可能性があると論じ、中西医結合による病態理解の重要性を提唱している。(2000, 商剛)
掌蹠膿疱症42例を対象に、中草薬による外治を主体とした中西医結合療法の有効性を検討した症例集積研究である。治療には、苦参、黄柏、蒲公英、白鮮皮、烏梅の煎液で1日2回30分間の患部浸漬を行い、併せてシプロヘプタジン(賽庚啶)、ビタミンB6、皮康霜を使用し、重症例には雷公藤多甙片または昆明山海棠片を追加した。通常1~2週間で脓疱・瘙痒・鱗屑が著明に改善し、4~6週間で皮疹はほぼ消失した後も、再発予防のため2~3週間の継続治療を行った。**42例中、治癒30例、著効9例、好転3例で、治癒・著効率92.8%**を示し、2~3年の追跡では治癒例5例、著効例3例が再発したが、再治療でも良好な効果が得られた。副作用は認められなかった。著者は、清熱涼血・解毒除湿を基本治法とし、十分な治療期間(7~9週間)と寛解後1~2週間の継続治療が再発予防に重要であり、中西医結合療法は西洋医学単独より優れた治療法であると結論している。(1999, 王美燕)
掌蹠膿疱症100例を対象に、健脾・祛湿・解毒・活血を治法とした自擬解毒祛湿湯の有効性を検討した症例集積研究である。著者は本症を脾失健運による湿邪の停滞を本とし、湿熱・血瘀が加わる病態と捉え、解毒祛湿湯(茯苓、薏苡仁、土茯苓、茵陳、三棱、莪朮、白鮮皮)を基本方とした。水疱・脓疱が著しい症例には蒲公英、沢瀉、車前子を加え、角化・皮膚肥厚・乾燥には玄参、麦門冬、石斛、玉竹を、情緒不安定例には酸棗仁、遠志、合歓皮を加味し、生活指導として十分な睡眠と精神安定も重視した。**100例中、治癒25例、著効30例、有効30例、無効15例で、総有効率85%、治癒・著効率55%**を示し、病程が短いほど治療成績が良好であった。著者は、健脾祛湿を治療の根幹とし、湿熱・血瘀・精神的要因を同時に調整することが掌蹠膿疱症の治療成績向上につながると結論している。(1999, 付国俊)
掌蹠膿疱症44例を対象に、自擬方参白三黄湯の外治療法を、去炎松尿素軟膏外用との比較で検討した対照研究である。治療群は参白三黄湯(苦参、蛇床子、黄柏、黄耆、黄精、茯苓、当帰、枯礬、白頭翁)を煎じ、薬液と薬滓を用いて患部を1日2回、各30分間浸漬し、2週間を1クールとして治療した。一方、対照群は去炎松尿素軟膏を外用した。**治療群22例では治癒18例、著効3例、有効1例で、治癒率81.8%、総有効率91%**を示し、**対照群22例(治癒5例、著効4例、有効9例、総有効率41%)**より有意に優れていた(P<0.005)。著者は、清熱燥湿・解毒止痒と補気養血を兼ねた参白三黄湯による薬液浸漬療法は、掌蹠膿疱症に対して高い有効性を示す有用な外治法であると結論している。(1998, 満立軍)
掌蹠膿疱症32例を対象に、五味消毒飲加減による弁証論治の有効性を検討した症例集積研究である。著者は本症を禀賦不足を背景に湿邪が内蘊し、さらに毒邪が加わって湿熱が肌膚に鬱滞する病態と捉え、清熱解毒・祛湿止痒を基本治法とした。**五味消毒飲加減(金銀花、蒲公英、紫花地丁、沢瀉、猪苓、白花蛇舌草、野菊花、板藍根、草河車、茯苓、半枝蓮、甘草)**を基本方とし、熱象が強い症例では金銀花・蒲公英を30gまで増量し、便秘には大黄、瘙痒が強い症例では尤卓爾(外用ステロイド)を併用した。32例中、治癒18例、著効7例、有効6例、無効1例で、総有効率96.9%を示し、治癒例18例の2年間追跡では3例が再発したが、再投与で再び改善した。副作用は1例に一過性の下痢を認めたのみであった。著者は、五味消毒飲に利湿薬を加え、特に金銀花・蒲公英を十分量用いることで清熱解毒・祛湿効果が高まり、掌蹠膿疱症に対して高い有効性と良好な安全性が得られると結論している。(1998, 郭盾)
本論文は症例報告であり、症例数をまとめた臨床試験ではない。著者は掌蹠膿疱症を脾経湿熱・湿熱毒邪が掌跖に鬱滞した病態と捉え、清熱解毒・祛湿止痒を基本治法として、**五味消毒飲合萆薢滲湿湯加減(金銀花、連翹、蒲公英、野菊花、白鮮皮、黄柏、茯苓、牡丹皮、萆薢、薏苡仁、甘草)**を内服し、**外洗方(地膚子、蛇床子、白鮮皮、苦参、百部、川椒)**による患部浸漬を併用した。提示された症例では、約40日間の内外合治により皮疹は収斂し、膿疱は消失、皮膚はほぼ正常化し、その後も再発を認めなかった。著者は、西洋医学単独では難治な症例でも、内服と外洗を組み合わせた中医治療により速やかな改善と長期寛解が期待できると考察している。(1995, 応雪明)
掌蹠膿疱症55例を対象に、萆薢滲湿湯加減の治療効果を検討した症例集積研究である。著者は本症を湿熱毒邪が肌膚に鬱滞した病態と捉え、清熱利湿・涼血解毒を基本治法とした。**萆薢滲湿湯加減(萆薢、薏苡仁、黄柏、茯苓、丹皮、沢瀉、滑石、通草)**を基本方とし、熱盛には金銀花・連翹、脾虚には蒼朮・白朮、瘙痒が強い場合は苦参・白鮮皮、手掌病変では黄柏を去って黄連・野菊花、足蹠病変では川牛膝・車前草を加味した。内服に加え、煎じ薬の薬渣で患部を外洗し、10日を1療程として3か月後に効果判定を行った。**55例中、治癒28例(50.9%)、著効12例(21.8%)、有効10例(18.1%)、無効5例で、総有効率90.9%**を示した。著者は、萆薢滲湿湯は湿熱毒邪を除き、病態に応じた加減を行うことで掌蹠膿疱症に良好な治療効果を示すが、黄柏・黄連など苦寒薬を含むため脾胃虚寒例では慎重投与が必要と結論している。(1995, 劉全星)
掌蹠膿疱症30例を対象に、自擬七葉三黄二花湯による弁証論治の有効性を検討した症例集積研究である。著者は本症を風湿熱毒を基本とし、血熱・熱毒・気虚・血瘀が関与する病態と捉え、清熱解毒・涼血・益気化瘀・止痒を基本治法とした。七葉三黄二花湯(七葉一枝花、黄芩、黄連、菊花、紫草、黄耆、白及、甘草)を基本方とし、紅斑が強い例には生地黄・牡丹皮・赤芍、膿疱・排膿が多い例には金銀花・蒲公英・連翹、鱗屑が多い例には黄精・当帰・鶏血藤、瘙痒が強い例には蝉退・刺蒺藜・白鮮皮を加味した。外治として透骨草、王不留行、檳榔、秦艽、生地黄、牡丹皮、槐花、地楡、側柏炭、熟大黄、防風、当帰による外洗を行い、角化・落屑が強い症例には五倍子・明礬による外洗後に金黄膏を外用した。**30例中23例(76.7%)が臨床治癒、7例(23.3%)が好転し、有効率100%**で、服薬は最少23剤、最多61剤を要した。著者は、内服と外治を併用した清熱解毒・益気化瘀治療は難治性の掌蹠膿疱症に高い有効性を示す一方、苦寒薬が多いため長期投与では脾胃機能に配慮し、必要に応じて健脾薬を併用すべきであると結論している。(1994, 趙鳳林)
掌蹠膿疱症100例を対象に、自擬健脾利胆湯による治療効果を検討した症例集積研究である。著者は本症を脾湿を本、肝胆湿熱を標と捉え、健脾利湿・清肝瀉胆・清熱解毒を基本治法とした。**健脾利胆湯(龍胆草、黄芩、梔子、茯苓、蒼朮、車前子、澤瀉、生地黄、白朮、陳皮、厚朴、桂枝、甘草)**を基本方とし、**清腎湯(蛇床子、地膚子、苦参、白花蛇舌草、金銀花、公英〔蒲公英〕、大黄、黄柏)**による外洗を併用した。**100例中、治癒58例、有効40例、無効2例で、総有効率98%**を示し、治癒例は20日~3か月で寛解し、1年後の追跡でも再発を認めなかった。著者は、脾湿と肝胆湿熱を同時に治療し、内服と外洗を組み合わせることで高い治療効果が得られ、苦寒薬による脾胃障害を防ぐため健脾薬を配合することが重要であると結論している。(1994, 李心紅)
掌蹠膿疱症22例を対象に、中薬の内服・外洗・外用膏を組み合わせた治療効果を検討した症例集積研究である。著者は本症を湿熱内蘊に外感毒邪が加わり、湿熱毒邪が肌膚に凝滞して発症する病態と捉え、清熱涼血・解毒除湿を基本治法とした。内服方は生地黄、赤芍、双花(金銀花)、連翹、牡丹皮、黄芩、黄柏、蒼朮、土茯苓、白花蛇舌草、白鮮皮を基本とし、外洗方は馬歯莧、苦参、白鮮皮、地膚子、蛇床子、蒼朮、芒硝、川椒、外用は**二黄膏(大黄、黄芩)、柏黛膏(黄柏、青黛)**を併用した。**22例中、治癒7例(31.8%)、著効5例(22.8%)、有効6例(27.2%)、無効4例(18.2%)で、総有効率81.8%**を示した。多くは西洋医学で改善しなかった症例であったが、内服・外洗・外用の併用により良好な効果が得られ、一部症例では約20日で皮疹が消退した。また、掌蹠膿疱症の改善とともに銀屑病皮疹も軽快した。著者は、清熱涼血・解毒除湿を主体とした内外合治は、掌蹠膿疱症の治療期間短縮と症状改善に有用であると結論している。(1986, 田素琴)
朱仁康の掌蹠膿疱症治療経験をまとめた総説であり、1980年以降に治療した100例をもとに、その治療方針と代表症例を紹介している。朱仁康は本症を**「瘑瘡」に属し、毒熱蘊結を基本病機と捉え、清熱解毒を基本治法とした。内服には芩連地丁湯(黄芩、黄連、地丁草、野菊花、豨薟草、蒼耳子、七葉一枝花、生黄耆、生甘草)を基本方とし、紅斑には生地黄・牡丹皮、膿疱が反復する例には生黄耆を増量し、金銀花・連翹・蒲公英・敗醤草・魚腥草を加味、鱗屑が多い例には当帰・鶏血藤・丹参を加えた。外治は王不留行、明礬**による外洗を行い、角化・鱗屑が多い例には玉黄膏、膿疱が多い例には四黄膏(黄連、黄芩、生大黄、黄柏、芙蓉葉、沢蘭葉)を外用した。代表症例では、約2~3か月の内外合治により皮疹は消失し、長期再発を認めなかった。著者は、生黄耆の配合は扶正托毒と苦寒薬による脾胃障害の軽減を目的とし、長期投与では脾胃機能に注意し、必要に応じて白朮・茯苓・陳皮など健脾薬を加えることが重要であると述べ、寛解後は平胃散加減や牛黄解毒丸、健脾丸、参苓白朮散による維持療法と、魚介類・辛辣・刺激物の制限を推奨している。(1985, 李林)
